Parliament

Vinyl Record Reviews

Parliament

Parliamentとは

Parliamentは、ジョージ・クリントンを中心に活動したアメリカのファンク・グループだ。起点は1955年、14歳のジョージ・クリントンがニュージャージー州プレインフィールドの理髪店裏で「The Parliaments」を結成したところにある。1969年に「Parliament」へ改名し、姉妹プロジェクトのFunkadelicと並行して動いていく形になった。

活動の流れ

ParliamentとFunkadelicは、メンバーや制作陣をかなり共有しながら、それぞれ違う役割を持つプロジェクトとして機能した。Funkadelicがサイケデリックなロックやヴードゥー的な感覚を前面に出すのに対して、Parliamentは宇宙旅行やSFのイメージを使ったファンクを軸にしている。実際には「ワン・バンド・ツー・パーソナリティ」のような構造で、同じ集団が別の顔を持って動いていた。

1975年の4作目『Mothership Connection』は、Parliamentを語るうえで外せない作品だ。SF、アフロフューチャリズム、架空のキャラクターや神話を取り込みながら、P-Funkの世界観をはっきり形にしたアルバムとして知られている。このあたりから、Parliamentの音楽は単なるファンクの枠を超えて、ひとつのコンセプトを持ったシリーズとして展開していく。

音楽的な特徴

Parliamentの土台には、ジェームス・ブラウンが作ったファンクのリズム感がある。そこに、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの持っていた開放的な空気が重なっている。さらに、ブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォーレル、メイシオ・パーカー、エディ・ヘイゼル、フレッド・ウェズリーといった多彩な演奏者が加わり、曲ごとに細かいアンサンブルの変化が生まれている。

サウンド面では、強いベースライン、分厚いホーン・セクション、反復するリフ、掛け声のようなボーカルが目立つ。そこに宇宙船、銀河、未来都市のようなモチーフが乗り、P-Funk独自の世界観ができあがっている。メンバー数も多く、ライブや録音では大人数の編成が使われることが多かった。

主要メンバー

中心人物はジョージ・クリントンだ。ほかに、ブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォーレル、メイシオ・パーカー、フレッド・ウェズリー、ジェローム・ブレイリー、ジュニー・モリソン、エディ・ヘイゼル、ガーリー・シダー、コーデル・モッソンなど、P-Funkの歴史で重要な名前が多く並ぶ。メンバーは時期によって入れ替わりがあり、長い活動の中でかなり大きな集団として動いていた。

影響と評価

Parliamentは、1997年にロックの殿堂入りを果たしている。また、P-Funkは1997年時点でジェームス・ブラウンに次いで「世界で二番目に多くサンプリングされたアーティスト」とされている。ヒップホップとの関係も深く、Dr.ドレ、スヌープ・ドッグ、アウトキャストなど多くのアーティストに直接的な影響を与えた。

ジョージ・クリントンはサンプリングを敵視するよりも、新しい世代との接点として受け入れてきた。実際にサンプル素材をまとめた音源集も出していて、P-Funkの素材が次の世代の制作に使われる流れを後押ししている。

Parliamentを聴くときの入口

まずは『Mothership Connection』から入るのがわかりやすい。Parliamentの世界観、リズムの作り方、ホーンやベースの配置、P-Funkの基本がまとまっている。そこからFunkadelic側の作品に広げると、同じ集団が別の方向へ振れている感じも見えてくる。

Parliamentは、ファンクを踊れる音楽としてだけでなく、長い時間をかけて世界観を作り込んだグループとしても面白い。曲単体でも強いし、アルバム単位で追うと、ジョージ・クリントンが作ったP-Funkの全体像が見えてくる。

参考サイト

toast