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Depeche Modeは、1980年3月にイングランドのバジルドンで結成されたイギリスのエレクトロニック・バンド。バンド名は、フランスのファッション誌「Dépêche mode」から取られている。デビュー当初の編成は、デイヴ・ガーン、マーティン・ゴア、アンディ・フレッチャー、ヴィンス・クラークの4人だった。
1981年にデビュー作「Speak & Spell」を発表し、英国のニューウェーブ・シーンに加わった。その後、ヴィンス・クラークが脱退し、1982年の「A Broken Frame」は3人体制で制作されている。この時期からマーティン・ゴアが主なソングライティングを担うようになった。
同年にはアラン・ワイルダーが正式加入し、キーボードとドラムを担当した。この編成はその後13年続き、1980年代から1990年代前半のバンドの中核になった。
1983年の「Construction Time Again」と1984年の「Some Great Reward」で、アメリカでも広く知られるようになる。続く1986年の「Black Celebration」、1987年の「Music for the Masses」では、メインストリームのエレクトロニック・シーンで存在感を強めた。
この時期の大きな出来事が、パサデナ・ローズボウルで行われた「101」だ。6万人を超える観客を集め、同公演は映像作品とライヴ・アルバムとしても発表された。
1990年の「Violator」は大きな商業的成功を収めた。1993年の「Songs of Faith and Devotion」と、それに続く「Devotional Tour」ではバンド内の緊張が高まり、1995年にアラン・ワイルダーが脱退している。
その後は再び3人体制となり、1997年に「Ultra」を発表した。この作品は、デイヴ・ガーンの薬物依存、マーティン・ゴアのアルコール依存とけいれん、アンディ・フレッチャーの重い鬱病など、メンバー各自が厳しい状況にある中で制作された。なお、このアルバムに合わせたワールド・ツアーは行われていない。
1998年にはベスト盤「The Singles 81>85」と「The Singles 86>98」をリリースし、後者に伴う「The Singles Tour」も実施された。2001年の「Exciter」では、1993年以来となるオリジナル・アルバムのツアー「Exciter Tour」も行われ、活動継続の意思を示した形になった。
Depeche Modeは、シンセポップを軸にしながら、オルタナティヴ・ロックやロック、ファンク/ソウルの要素も取り込んできた。初期はシンセサイザー主体のポップ・ソングが中心だったが、アルバムを重ねるごとに打ち込みの比重やギターの使い方が変化している。
特に1980年代後半以降は、電子音だけでなく、重いビートやギターのフレーズも前面に出る曲が増えた。楽曲の中心はマーティン・ゴアの作曲と、デイヴ・ガーンの低めのボーカルにある。
Depeche Modeは、英国シングル・チャートに50曲を送り込み、UKチャートでトップ10アルバムを13作記録している。世界累計セールスは1億枚を超え、商業的にも大きな成功を収めたグループとして知られている。
Q誌は彼らを「世界で最も人気のあるエレクトロニック・バンド」と評し、「50 Bands That Changed the World!」にも選出した。VH1の「100 Greatest Artists Of All Time」では98位に入っている。
2020年11月7日、Depeche Modeはロックの殿堂入りを果たした。新型コロナウイルスの影響で式典はオンライン開催となり、デイヴ・ガーン、マーティン・ゴア、アンディ・フレッチャーがZoom越しに受賞している。
その約1年半後の2022年5月26日、創設メンバーのアンディ・フレッチャーが60歳で死去した。死因は大動脈解離とされている。これ以降、バンドはデイヴ・ガーンとマーティン・ゴアの2人体制で活動している。
2023年3月24日には15作目のスタジオ・アルバム「Memento Mori」を発表した。これはフレッチャーの死後初のアルバムで、2人編成で制作された作品となっている。タイトルはラテン語で「死を忘れるなかれ」を意味し、内容にもその出来事が反映されている。