Angine De Poitrine - Vol.1 (2024)
Angine De Poitrine『Vol.1』について
カナダ・ケベック州サグネーを拠点とするデュオ、Angine De Poitrineの『Vol.1』は、2024年に登場した作品だ。2026年にSpectacles Bonzaïからアナログ盤としてリリースされている。ジャンル表記はロックで、スタイルはサイケデリック・ロックとマス・ロック。デュオ編成ながら、ホームメイドのダブルネック・ベース/ギターとドラム/パーカッションという構成で、見た目も含めてかなり独自の存在感を持つグループである。
アーティストの背景
Angine De Poitrineは、2019年にサグネーのシカウトミ地区で結成された。メンバーのKhn De PoitrineとKlek De Poitrineは、13歳の頃からさまざまなプロジェクトで一緒に演奏してきた間柄で、長い共同作業の延長線上にこのユニットがある。
バンド名は、フランス語で狭心症を意味する「angine de poitrine」に由来する。演奏時には黒と白の水玉模様の衣装と、大きな張り子のマスクを着用するのが特徴で、最初は地元会場での二度目の出演を匿名の別名義で行うための“冗談”として始まった企画だったという。その後、2023年から再び定期的に活動するようになった。
『Vol.1』の位置づけ
『Vol.1』は、こうした経緯を持つデュオの活動をまとまって確認できる作品として見ていくのが自然だ。タイトルの通りシリーズの出発点を思わせるが、少なくとも2024年時点のオリジナル作品として捉えられる。バンドの表現は、マスクや衣装といった視覚面だけでなく、演奏面でもかなり個性的で、少人数編成でありながら音の密度を確保している点が目を引く。
サイケデリック・ロックのうねりと、マス・ロック的な複雑さが同居するタイプの作品として、ケベックのロック/オルタナティブ周辺の文脈の中で語られることが多いだろう。Spectacles Bonzaïはケベックのロック・シーンやQuébec Redneck Bluegrass Projectとも関わりの深いレーベル/ブッキング会社で、この地域のローカルな動きと接続したリリースでもある。
音楽的な特徴
- デュオ編成による最小限の人数構成
- ホームメイドのダブルネック・ベース/ギターを用いるKhn De Poitrine
- ドラムとパーカッションを担うKlek De Poitrine
- マスクと衣装を含めた強い演出性
- サイケデリック・ロックとマス・ロックの要素
この作品を語るうえでは、派手な話題性だけでなく、もともと長く一緒に演奏してきた二人が、ひとつのギャグ企画をきっかけに別名義を育て、それを再始動させたという流れが重要になる。単発の余興ではなく、地元シーンの中で少しずつ形を持ったプロジェクトとして見えるところが面白い。
関連情報
- アーティスト名: Angine De Poitrine
- 作品名: Vol.1
- オリジナル・リリース年: 2024年
- 盤のリリース年: 2026年
- レーベル: Spectacles Bonzaï
- メンバー: Khn De Poitrine / Klek De Poitrine
- 拠点: カナダ・ケベック州サグネー
Angine De Poitrineは、ローカルな出自、演劇的な見た目、そして少人数での濃い演奏が重なるユニットだ。『Vol.1』は、その輪郭を知る入口として位置づけやすい作品である。
トラックリスト
- A1 Sherpa 5:43
- A2 Tohogd 4:04
- A3 Tamebsz 7:56
- B1 Ababa Hotel 6:25
- B2 Sahardnieh 4:13
- B3 L'Aberek 4:30