Steven Wilson - The Raven That Refused To Sing (And Other Stories) (2013)
Steven Wilson『The Raven That Refused To Sing (And Other Stories)』について
Steven Wilsonの『The Raven That Refused To Sing (And Other Stories)』は、2013年にリリースされたソロ作。イギリスのミュージシャンで、Porcupine Treeの中心人物として知られるSteven Wilsonが、自身の名前で発表した作品のひとつで、Art RockとProg Rockの色合いがはっきりした内容になっている。
この時期のSteven Wilsonは、バンド活動と並行してソロ作品を重ねていたが、本作はその中でも特にアルバム全体の構成がよく意識された1枚として語られやすい。曲単位で聴くというより、6曲入りの流れを通して聴くことで輪郭が見えやすい作品だといえる。
作品の特徴
アルバムは、アコースティックな手触りとバンドサウンドを行き来しながら進む。演奏は細部まで整理されていて、各曲の展開も比較的長め。プログレッシブ・ロックらしい構成の組み方がありつつ、歌を中心に据えた作りになっている点が印象的だ。
Steven Wilsonの作品らしく、音の配置がかなり明瞭で、楽器ごとの役割が分かりやすい。派手に押し切るタイプではなく、フレーズや間の取り方で曲を進めていく感じがある。70年代プログレの文脈を引きながらも、録音はかなり現代的で、古い様式の再現というより、そこから組み直したような印象が強い。
位置づけ
Steven Wilsonのソロキャリアの中では、作品性と演奏性の両方がよくまとまった時期のアルバムとして見られることが多い。Porcupine Treeで培ったプログレッシブ・ロックの感覚を、より個人的な表現に寄せた流れの中にある1枚だ。
同時代のプログレッシブ・ロックの中では、複雑な構成を前面に出すタイプというより、歌と曲の流れを保ちながら長尺の展開を組むタイプに近い。King Crimson系の緊張感や、70年代英国プログレの組曲的な発想を思わせる場面もあるが、全体はかなり整理されている。
代表曲として知られる曲
タイトル曲の「The Raven That Refused To Sing」は、このアルバムを代表する1曲として挙げられやすい。静かな導入から少しずつ厚みを増していく構成で、アルバム全体の方向性をつかみやすい曲だ。映像作品やライヴでも取り上げられることがあり、本作の中核にある楽曲といえる。
また、アルバム全体が少数精鋭の曲数でまとまっているため、1曲ごとの存在感が大きい。いわゆるシングルヒット型の作品ではないが、アルバム単位で覚えられる曲が並ぶ内容だ。
聴きどころ
- 歌を軸にしながら、長い展開をきっちり整理した構成
- アコースティックな場面とバンドの厚みの切り替え
- 各パートの音が埋もれにくい、明瞭なミックス
- 70年代プログレの要素を現代的に組み直した感触
まとめ
『The Raven That Refused To Sing (And Other Stories)』は、2013年のSteven Wilsonを知るうえで外せないソロ作。Art RockとProg Rockを軸にしながら、曲の流れ、演奏の密度、録音の明瞭さが揃ったアルバムだ。Porcupine Treeの延長線上にありつつ、ソロならではのまとまりも感じられる1枚として位置づけられる。
トラックリスト
- A Luminol (12:10)
- B1 Drive Home (7:37)
- B2 The Holy Drinker (10:13)
- C1 The Pin Drop (5:03)
- C2 The Watchmaker (11:42)
- D The Raven That Refused To Sing (7:57)
関連動画
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- Steven Wilson - Drive Home
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