The Weeknd - After Hours (2020)
The Weeknd『After Hours』
ザ・ウィークエンドことエイベル・テスファイが、2020年3月にXOとリパブリック・レコードから発表した通算4作目のスタジオ・アルバム。本作は、赤いジャケット、顔の傷、包帯というヴィジュアル・コンセプトとともに提示され、マーティン・スコセッシ監督の同名映画『アフター・アワーズ』や『タクシードライバー』『カジノ』といったアメリカン・ニューシネマやカルト映画からの強い影響を受けて構築された。
制作背景と参加陣
制作には、初期からの協力者であるイランジェロやダヒーラに加え、マックス・マーティン、オスカー・ホルター、メトロ・ブーミン、ダニエル・ロパティン(ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー)が参加。マックス・マーティンはMXM Productions、オスカー・ホルターはWolfcousins Productions名義でクレジットされている。収録曲「Scared To Live」には、エルトン・ジョンとバーニー・トーピンが書いた「Your Song」からのインターポレーションが含まれる。オリジナルLPはゲートフォールド・ジャケット仕様で、フルカラーの歌詞・クレジット入りインサートとスリーブが付属している。
時代の文脈
2010年代初頭、ダークで陰鬱なオルタナティヴR&Bで登場したザ・ウィークエンドは、『Beauty Behind the Madness』(2015年)や『Starboy』(2016年)を経て世界的ポップ・スターの地位を確立した。その流れの中で『After Hours』は、初期の退廃的なアンダーグラウンド感覚と、80年代のシンセ・ポップ/シンセウェイヴ、ドリーム・ポップ、ニューウェイヴの要素を高次元で融合させた作品として位置づけられる。2020年3月、パンデミックによるロックダウンが世界的に広がる時期のリリースでもあった。
サウンドと聴きどころ
アルバムの最大のハイライトである「Blinding Lights」は、疾走感のある80s志向のゲート・リバーブ・ドラムとシンセ・リフを前面に出したシンセウェイヴ・アンセム。「Heartless」はメトロ・ブーミン制作のヘヴィなトラップR&B、「Save Your Tears」は切ないメロディが際立つニューウェイヴ調、「In Your Eyes」は80sディスコ・ファンクと哀愁のサックスが絡み合うポップ・ナンバー、そして「Scared To Live」は壮大なパワー・バラードとして高い完成度を誇る。80年代ポップへのオマージュと現代的プロダクションが完璧に調和した構成になっている。
評価とチャート実績
本作は全米Billboard 200で初登場1位を記録し、4週連続で首位を維持した。リード・シングル「Blinding Lights」はBillboard Hot 100で通算4週1位、Top 10滞在57週(史上最長記録)、通算90週チャートインを記録し、米Billboard誌の「歴代最も偉大なHot 100楽曲(Greatest of All Time Hot 100 Songs)」第1位に認定された。2021年2月には第55回スーパーボウルのハーフタイムショーでヘッドライナーを務めるなど、2020年代を代表する世界的メガヒット作となった。
トラックリスト
- A1 Alone Again 4:10
- A2 Too Late 3:59
- A3 Hardest To Love 3:31
- A4 Scared To Live 3:11
- B1 Snow Child 4:07
- B2 Escape From LA 5:55
- B3 Heartless 3:21
- B4 Faith 4:43
- C1 Blinding Lights 3:21
- C2 In Your Eyes 3:57
- C3 Save Your Tears 3:35
- D1 Repeat After Me (Interlude) 3:15
- D2 After Hours 6:01
- D3 Until I Bleed Out 3:12
動画プレイリスト
このアーティストについて
The Weekndは、カナダ・トロント出身のシンガー、ソングライター、プロデューサー、アベル・テスファイの名義だ。1990年2月16日生まれで、エチオピア...
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