Bomb The Bass

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Bomb The Bass

Bomb The Bassとは

Bomb The Bass(ボム・ザ・ベース)は、イギリス・ロンドン出身のDJ/音楽プロデューサーであるティム・シメノン(Tim Simenon)を中心とするエレクトロニック・ミュージック/ダンス・プロジェクトだ。1980年代後半のアシッド・ハウスやヒップ・ハウス黎明期から、1990年代以降のトリップ・ホップ、オルタナティヴ・ダンスまで幅広いスタイルを横断してきた。

世界的な注目を集めたきっかけは、1987年に自主レーベルMister-Ronから発表したデビュー・シングル「Beat Dis」だった。同曲は全英シングル・チャート2位、全米ダンス・チャート1位を記録。ブレイクビーツの上に多彩なサンプリング音源を大胆にコラージュした作風で、UKダンス・カルチャーに決定的な衝撃を与えた。

「Beat Dis」と初期アシッド・ハウスの熱狂

「Beat Dis」は、太くうねるベースラインと細かく刻まれたブレイクビーツに、『サンダーバード』の台詞やエンニオ・モリコーネの映画音楽、アフリカ・バンバータなど無数のサンプリング素材をコラージュした画期的なトラックだった。M/A/R/R/S「Pump Up the Volume」やS'Express「Theme from S'Express」と並び、1980年代後半のUKクラブ・シーンおよびアシッド・ハウス黎明期を象徴する金字塔として語られている。

また、12インチ・アナログ盤のセンターレーベルにあしらわれた黄色いスマイリーフェイスは、初期アシッド・ハウス・ムーヴメントの視覚的シンボルとして広く定着することとなった。

アルバムに見る音楽性の深化

1988年のデビュー・アルバム『Into the Dragon』で名声を確立したBomb The Bassは、その後も時代ごとに柔軟にそのサウンドを変化させていった。

1991年の2ndアルバム『Unknown Territory』では、全英トップ10ヒットとなった名曲「Winter in July」を筆頭に、よりメロディアスでアンビエント/オルタナティヴなダンス・グルーヴへと深化。続く1995年の3rdアルバム『Clear』では、ジャスティン・ウォーフィールドをフィーチャーした「Bug Powder Dust」をはじめ、トリップ・ホップやダブのダークな質感を巧みに取り込み、成熟したソングライティングを示した。

プロデューサーとしてのティム・シメノン

ティム・シメノンは、自身のプロジェクトと並行して一流プロデューサーとしても引く手あまたの存在となった。ネナ・チェリー(Neneh Cherry)の世界的大ヒット曲「Buffalo Stance」を含むアルバム『Raw Like Sushi』のプロデュースや、デペッシュ・モード(Depeche Mode)の重要作『Ultra』(1997年)の全面プロデュースなどを手掛けた。

ポップ、ヒップホップ、ロック、クラブ・ミュージックの境界を軽やかに飛び越えるシメノンの卓越したプロダクション能力は、Bomb The Bassの先鋭的なサウンド構築にもダイレクトに反映されている。

2000年代以降の展開

2000年代以降のBomb The Bassは、ヴォーカリストのポール・コンボイ(Paul Conboy)を迎えてデュオ体制へと移行。『Future Chaos』(2008年)や『Back to Light』(2010年)などのアルバムをリリースし、エレクトロニック・ポップ/シンセ・ポップの文脈で精力的に作品を発表し続けた。

初期のメガヒットにとどまらず、時代のクラブ・ミュージックの変遷を鋭敏に捉えながら自らの音をアップデートし続けた、UKエレクトロニック・ミュージック史における最重要プロジェクトのひとつである。

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