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Sexual Harrassment(セクシャル・ハラスメント、意図的にrが重なる変則表記)は、アメリカ・オハイオ州クリーブランドを拠点に活動した伝説的エレクトロ/ファンク/シンセポップ・プロジェクトだ。中心人物は、地元有名ラジオ局WZAKのDJ/プロデューサーであるLynn Tolliver, Jr.(リン・トリヴァー・ジュニア)で、本業と分けるためクレジット上ではDavid Paytonという変名も使用していた。Tolliverが全曲の作詞・作曲・プロデュースを一手に担い、流動的な女性ボーカリストやスタジオ・ミュージシャンをフィーチャーした。
活動期間は1981年から1986年。初期の生楽器を交えたセミ・エレクトロニックなファンクから、Roland TR-808などのリズムマシンやシンセサイザーを前面に出した完全な電子音主体(フル・エレクトロ)のスタイルへと進化を遂げた。
彼らの名を決定づけたのが、1983年にインディ・レーベルHeat Recordsから発表されたシングル「I Need a Freak」である。無機質な808ビート、這うようなシンセ・ベース、そして刺激的なウィスパー・ボーカルが融合した同曲は、初期エレクトロ、マイアミ・ベース、そしてデトロイト・テクノへと連なるアンダーグラウンド・ダンス・ミュージックの先駆的カルト・クラシックとして熱狂的に支持された。
後年、「I Need a Freak」はブラック・アイド・ピーズ(The Black Eyed Peas)の2005年の世界的メガヒット曲「My Humps」において、メインのフレーズやリフが無許可で引用されたことから激しい著作権侵害訴訟へと発展した。2011年に連邦裁判所がTolliver側の主張を全面的に認め、120万ドルの賠償金支払いを命じる勝訴判決が下されたことでも大きな話題を呼んだ。
80年代前半のクリーブランドから生まれたこのプロジェクトは、短い活動期間でありながら、その後のヒップホップやエレクトロニック・ダンス・ミュージックの進化を先取りした重要な存在として記憶されている。