Rainbow - Long Live Rock 'N' Roll (1978)
Rainbow『Long Live Rock 'N' Roll』1982年日本盤について
Rainbowの『Long Live Rock 'N' Roll』は、1978年に発表された3作目のスタジオ・アルバムで、ロニー・ジェイムス・ディオ在籍期の締めくくりに位置する作品だ。Ritchie Blackmoreを中心に、ハードロックの推進力と英国的なメロディ感、そして当時のRainbowらしい緊張感が同居している。1977年から78年にかけての活動を経て、バンドが一つの転機を迎える時期の記録でもある。
今回の盤は、1982年に日本でリリースされたPolydor盤(20MM 9229)。オリジナルの1978年盤ではなく、来日記念とセール企画に合わせた再発盤として出ている。日本盤らしく、収録時間表記が海外盤と異なる点もある。たとえばA3の「Kill the King」は、日本のインサートでは4:58表記だが、他国盤では3:35表記のものが見られる。こうした差異は、当時の日本盤を追う楽しみのひとつでもある。
作品の位置づけ
このアルバムは、Rainbowの初期黄金期を代表する一枚として語られることが多い。前作『Rising』ほど統一感を重視した構成ではないという見方もある一方で、楽曲の強度は高く、バンドの代表曲を複数含む点が大きい。特にタイトル曲と「Kill the King」は、後年までRainbowを象徴するナンバーとして扱われている。
制作面では、録音が1977年4月にフランスのシャトー・デロウヴィルで始まったとされ、当初はBlackmore、Dio、Cozy Powellを中心に進行した。その後、Bob DaisleyやDavid Stoneが加わり、最終的には本作を最後にDioがRainbowを離れる流れになる。つまり本作は、バンドの初期体制の集大成であり、次の変化の直前に置かれたアルバムだ。
「Long Live Rock 'N' Roll」
タイトル曲は、この作品の中心にある1曲だ。英国ではシングルとしても出され、1978年4月8日付のOfficial Singles Chartで最高33位を記録している。曲の進行は明快で、Dioの歌唱が前に出る構成。歌詞のフレーズがそのまま曲全体の合図になっていて、ライヴでの高揚感を想定したような作りになっている。Rainbowの中でも、ハードロックの骨格をそのまま示すタイプの楽曲だ。
実際に聴くと、リフの押し出しだけで進むのではなく、歌の入り方やコーラスの置き方に細かな工夫があるのがわかる。Blackmoreのギターは派手に弾き倒すというより、曲の輪郭をはっきりさせる役回りで、Dioの声を中心に据えるバランスがはっきりしている。アルバムの題名を背負うだけの説得力がある曲だ。
「Kill the King」
「Kill the King」は、Rainbowの代表曲としてまず挙がることが多い。速いテンポ、鋭いギターリフ、Dioの強い発声が一体になっていて、1970年代ハードロックの中でもかなり分かりやすい推進力を持つ。ストレートな構造でありながら、演奏の緊張感が途切れない点が印象に残る。
この曲の魅力は、速さそのものよりも、各パートが同じ方向に突き進む感覚にある。Cozy Powellのドラムが拍を押し出し、Blackmoreのギターがその上で切り込む。ベースが前面に出るタイプではないが、アンサンブル全体の密度で聴かせる曲だ。後年のライヴでも重要曲として扱われるのは、単に人気があるからではなく、Rainbowというバンドの性格を短い時間で示せるからだろう。
その他の聴きどころ
本作は、タイトル曲と「Kill the King」だけでなく、アルバム全体の流れでも評価される。前半の勢いに対して、曲ごとにテンポや空気を変えながら進むため、単なる速いロック集にはならない。Dioの歌詞も、神話的な世界観と現実的なロックの感触が混ざっていて、Rainbowの初期らしさがよく出ている。
同時代のハードロックと比べると、Deep Purpleの流れを引きながらも、より歌と劇的な展開に重心がある。Led Zeppelinのようなブルース色の強さとは少し違い、曲の骨組みを明快に組み立てる方向性が目立つ。Ritchie Blackmoreのギターも、技巧を見せるためというより、曲の緊張を保つために置かれている印象が強い。
1982年日本盤としての見どころ
1982年の日本盤は、オリジナルの1978年盤から少し時間を置いて出た再発で、当時のRainbow人気や来日記念の企画性が反映された一枚だ。Polydorの日本盤らしく、ジャケットやインサートの情報整理が丁寧で、曲の長さ表記など細部にも独自性がある。オリジナル盤を知っている人にとっては、こうした日本盤特有の資料性が面白いポイントになる。
『Long Live Rock 'N' Roll』は、Rainbowの初期を追ううえで外しにくい作品だ。バンドの代表曲が並び、Dio期の到達点としても見やすい。再発盤であっても、このアルバムが持つ曲の強さと、1978年当時のRainbowの輪郭は十分に伝わってくる。
トラックリスト
- A1 Long Live Rock 'N' Roll 4:20
- A2 Lady Of The Lake 3:36
- A3 L. A. Connection 4:58
- A4 Gates Of Babylon 6:45
- B1 Kill The King 4:26
- B2 The Shed (Subtle) 4:44
- B3 Sensitive To Light 3:02
- B4 Rainbow Eyes 7:25
動画
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Long Live Rock N Roll
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Lady Of The Lake
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L.A. Connection
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Gates Of Babylon
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Kill The King
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The Shed
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Sensitive To Light
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Rainbow Eyes