Second Image - Second Image (1983)
Second Image 1983

Second Image - Second Image (1983)

Electronic Funk / Soul Boogie Funk Soul

Second Image『Second Image』(1983) レビュー

Second Imageのセルフタイトル作『Second Image』は、1983年にUKのPolydorから出たデビュー・アルバムである。UKのブリットファンク/ソウルの流れの中で生まれた作品で、ジャズ・ファンク由来の演奏力と、ダンス・フロアを意識したソウルの作法が同居している。電子音を全面に押し出すというより、ホーン・セクション、ベース、コーラス、リズム・ギターがきちんと噛み合う作りで、80年代前半のUKソウルらしい端正さが前に出た一枚だ。

バンドはWeston Foster、Mark Fisher、Simon Eyre、George Bromfield、Frank Burke、Lloyd Dwyer、Hugh Bromfieldらによる編成。資料上でも7人前後の大所帯として把握されており、実際にこのアルバムでも、個々の演奏が埋もれずに役割分担されている印象が強い。プロデュースはPete WingfieldやRoy Carterが担当。録音とミックスはMarcus Music、さらにA1とB3はEden StudiosとUtopia Studiosで制作されている。英国内のソウル/ファンク制作環境がそのまま反映された作品、と見てよさそうだ。

作品の位置づけ

Second Imageにとって本作は最初のフル・アルバムであり、バンドの基本形を示す役割が大きい。翌年以降の作品ではシンセサイザー、特にシンクラヴィア系のベース感がより前面に出るが、この1983年作ではそうした要素は比較的控えめ。そのぶん、ホーンの切れ味や、複数ボーカルの受け渡し、リズム隊の推進力がはっきり聴こえる。オーガニックなグルーヴを軸にしたUKソウルという輪郭が、最初の一枚でかなり明確に出ている。

同時代の文脈で言えば、同じく英国のブラック・ミュージックが洗練を深めていった時期の作品で、アメリカのNYサウンドやブギー、ファンクの影響も感じさせる。派手な音色で押し切るのではなく、リズムとコーラスの組み立てで聴かせるところは、当時のUKソウルの強みそのものだ。

「Special Lady」

代表曲としてまず挙がるのが「Special Lady」だろう。リズムトラックは単純な反復を土台にしているが、その上で爽やかな歌とホーンがきれいに重なり、曲の輪郭をはっきりさせている。展開を大きく変えずに押し切るタイプのダンス・ナンバーで、派手な転調や過剰な装飾よりも、ビートの持続感とアンサンブルのまとまりが要点になっている。

この曲はアルバムの中でも特に、バンドの「踊れるソウル」を端的に示す一曲として機能している。ボーカルが前に出る場面と、ホーンが隙間を埋める場面の切り替えが自然で、80年代初頭のUKファンクの中でもかなり聴きやすい部類に入る。シングルとしての存在感があるのも納得しやすい。

「Is It Me?」

「Is It Me?」は、D-Trainを思わせるようなシンセのフレーズが印象を残すファンク・チューン。ここではアルバム全体の中でも電子的な色合いが少し強く、ダンス寄りの質感が前に出る。とはいえ、音像の中心はあくまでバンドの演奏で、シンセは土台を補強する役割にとどまっている。

この曲の面白さは、機械的な反復と生演奏の揺れがぶつからずに同居しているところにある。ベースライン、ドラム、コーラスの絡みがきちんと整理されていて、同時代のアメリカ産ブギー/エレクトロ・ソウルを参照しながらも、英国のバンドらしい締まりのある作りになっている。

「Star」

「Star」は1982年の先行シングルとして出ていた曲で、このアルバムの核になるソウル・トラックだ。アルバムを通して聴くと、ここでバンドの歌心がかなり分かりやすく出ている。メロディの運びが素直で、演奏も歌を邪魔しない。こうした作りは、クラブ向けの強いビートだけでなく、歌ものとしての完成度も重視していたことを示しているように見える。

音の密度を上げすぎず、フレーズの反復で引っ張る構成なので、派手さよりも定着の強さが残るタイプの曲だ。Second Imageのアルバムの中で、バンドが単なるダンス・ユニットではなく、ソウル・バンドとしても機能していたことを示す重要な一曲といえる。

「Better Take Time」

「Better Take Time」も同年のシングル曲で、ファンキーなリズム感がよく出ている。ここでは演奏のキレが前面にあり、ホーンやギターのアクセントが曲の推進力を作る。タイトルどおりに落ち着いたテンポ感を持ちながら、実際には身体の動きを止めにくい構造になっているのが面白い。

この曲が示しているのは、Second Imageがメロウなソウルだけでなく、しっかりとファンク側にも振れるバンドだったという点だろう。アルバムの中で聴くと、他の楽曲との温度差が大きすぎず、作品全体の流れを保つ役目も担っている。

リリース情報と盤の特徴

オリジナルは1983年のUK盤で、レーベルはPolydor、カタログ番号はPOLS 1081。プロモ盤ではジャケットにスタンプが入る仕様だったことが記録されている。盤面クレジットには「Made in England」、Polydor Ltd. (London)名義の原盤表記、さらにB3とB5のみ1982年の℗が入っており、制作時期の差がうかがえる。

この時期のPolydor UKらしい、80年代初頭のソウル/ファンク作品の一つとして見ていくと、本作はかなり筋の通った内容だ。派手な言葉でまとめるより、演奏、歌、ホーン、リズムの役割がきちんと整理されたアルバムとして受け取るのが自然だろう。Second Imageの名を知る入口としても、80年代UKソウルの一断面としても、位置づけははっきりしている。

トラックリスト

  1. A1 Can't Keep Holding On ´83 5:05
  2. A2 Special Lady 5:45
  3. A3 It's All Been Said And Done 4:24
  4. A4 Life Is What You Make It 5:30
  5. B1 Is It Me? 5:20
  6. B2 Better Take Time 3:52
  7. B3 Star 3:17
  8. B4 Love Turns Me Upside Down 4:45
  9. B5 What's Happening? 5:55

動画

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