Taylor Swift - 1989 (2014)
Taylor Swift『1989』について
Taylor Swiftの『1989』は、2014年に発表されたスタジオ・アルバムで、彼女のキャリアの中でも大きな転機になった作品だ。カントリー畑から出発したSwiftが、ポップ作品として明確に打ち出したアルバムで、以後の活動の方向性を決定づけた一枚として知られている。ここでの再発盤は2018年のヨーロッパ盤、レーベルはBig Machine Records。盤面や流通の違いはあっても、収録曲そのものはオリジナルの『1989』の内容を軸にしている。
作品の位置づけ
Swiftはデビュー以来、全曲の作詞または共作を続けてきたが、『1989』ではその作家性を保ちながら、よりポップ・プロダクションに振った作りになっている。前作までに見られたカントリー色は後退し、シンセや打ち込み、リズムの輪郭が前に出る構成。Taylor Swiftがポップ・アーティストとして広く認識されるきっかけになった作品でもある。
同時代のポップ・ミュージックの中でも、80年代的な質感を現代的に整理したアルバムとして受け取られてきた。特に、メロディの運びやフックの作り方に、当時のメインストリーム・ポップらしいわかりやすさがある一方で、歌詞には個人的な視点が通っている。
代表曲と聴きどころ
収録曲の中では、「Shake It Off」「Blank Space」「Style」「Bad Blood」あたりが代表曲として広く知られている。
- 「Shake It Off」: アルバムを象徴する大きなヒット曲。跳ねるようなリズムと、反応を振り切るような歌い口が印象的。
- 「Blank Space」: 自分に向けられたイメージを逆手に取ったような曲で、歌詞の運びがよく話題になった。
- 「Style」: 端正なビートとシンプルな構成で、アルバムの中でも輪郭がはっきりした一曲。
- 「Bad Blood」: 対立をテーマにした曲として知られ、後にリミックス版でも注目を集めた。
全体としては、派手なサウンドの曲だけで押し切るのではなく、耳に残るメロディと歌詞のフレーズで引っ張る作り。実際に通して聴くと、曲ごとの温度差はありつつも、アルバムとしてのまとまりは強い。
アーティストの流れの中で
Taylor Swiftにとって『1989』は、カントリー・スターからポップ・スターへと軸足を移した作品として重要だ。デビュー当初からのソングライターとしての強みを、ポップの形式の中に置き換えたアルバム、と言える内容になっている。後年の再録音プロジェクトで『1989 (Taylor's Version)』が出たことからも、この作品が彼女のディスコグラフィーで特別な位置にあることがうかがえる。
また、Swiftのコラボレーション相手にはSnow PatrolのGary Lightbody、The National、Bon Iver、HAIMなどが並ぶが、『1989』はそうした後年のインディー寄りの接点に先立って、まずは大きくポップの中心へ出たアルバムとして見ておくと流れがつかみやすい。
2018年ヨーロッパ盤について
今回の盤は2018年のヨーロッパ盤で、レーベルはBig Machine Records。Vinylの仕様としてはStandard BlackやCrystal Clear & Pinkが案内されており、再発や流通のタイミングによって製造元が異なることもある。オリジナルの2014年盤と比べると、作品の中身というよりは、発売時期や盤の仕様の違いを楽しむタイプのリリースと見てよさそうだ。
まとめ
『1989』は、Taylor Swiftのキャリアを語るうえで外せないアルバムだ。ポップ作品としての完成度、シングルの強さ、そしてソングライターとしての視点が同居している。2014年のオリジナル盤を起点に、2018年のヨーロッパ盤も含めて長く流通してきたのは、この作品が持つ基盤の強さを示しているように見える。
トラックリスト
- A1 Welcome To New York 3:32
- A2 Blank Space 3:51
- A3 Style 3:51
- B4 Out Of The Woods 3:55
- B5 All You Had To Do Was Stay 3:13
- B6 Shake It Off 3:39
- C7 I Wish You Would 3:27
- C8 Bad Blood 3:31
- C9 Wildest Dreams 3:40
- D10 How You Get The Girl 4:07
- D11 This Love 4:10
- D12 I Know Places 3:15
- D13 Clean 4:31
関連動画
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