Vinyl Record Reviews
Clairoは、1998年8月18日生まれのアメリカ人シンガーソングライター、Claire Elizabeth Cottrillの名義だ。アトランタで生まれ、マサチューセッツ州カールライルで育った。ジャンル表記としてはPop、Folk、Indie Pop、Folkが挙げられている。
2017年に「Pretty Girl」がネット上で広く広まり、注目を集めた。その後、レーベル契約を結び、2018年にデビューEP『Diary 001』を発表している。
初期のClairoは、インターネット発のヒットから活動を広げていった。2019年には1stスタジオアルバム『Immunity』をリリースし、「Bags」や「Sofia」がシングルとして知られている。「Sofia」はBillboard Hot 100への初チャートインも記録した。
2021年の2ndアルバム『Sling』では、Jack Antonoffをプロデューサーに迎えて制作された。タイトルは「baby in a sling」という歌詞に由来するとされている。内容面では、将来の家庭や母性にまつわる想像を織り込みながら、より内省的な方向へ進んだ作品として受け止められている。
2024年7月には3rdアルバム『Charm』を独立リリースした。ここではLeon Michelsがプロデューサーを担当している。Leon MichelsはNorah JonesやSharon Jones & The Dap-Kings周辺の制作でも知られる人物だ。
Clairoの音楽は、初期からインディー・ポップとフォークを軸にしてきた。『Immunity』では、ギターを中心にしたソングライティングとポップ寄りの構成が目立つ。
『Sling』では、フォーク寄りの作風を保ちながら、歌詞や曲の置き方に落ち着いた印象が出ている。Jack Antonoffとの制作で、音数を抑えた編成や、家族像をめぐる視点が前面に出た。
『Charm』では、アナログ・テープでの録音やバンド一発録りに近い方法が取られた。ヴィンテージ・シンセ、ホーン、木管楽器が使われ、ソウルやファンクの要素が強く出ている。これまでのフォーク寄りの路線からはかなり方向を変えている。
2024年の『Charm』では、これまでの活動で見えていたフォーク寄りの印象から、ソウルやファンクに寄ったサウンドへ進んでいる。批評面では、制作の面で新しい試みが入っている点が取り上げられている。
Clairoは、ネット発の注目からスタートし、その後はアルバムごとに制作体制とサウンドを更新してきた。曲の聴かせ方だけでなく、録音方法や編成の変化も含めて作品の違いが出ている。