Vinyl Record Reviews
Ñuは、1974年にスペインで結成されたハードロック・バンドだ。結成当初のバンド名は「Fresa」だったが、その後Ñuに改名して活動を続けた。中心人物はJosé Carlos Molinaで、ボーカル、フルート、ハーモニカ、コンサーティーナ、キーボード、パーカッションなどを担当し、長くバンドのリーダー兼作曲者を務めてきた。
Ñuは結成以降、メンバーの入れ替わりが多いバンドとして知られている。ギタリストのRosendo Mercado、ドラマーのRamiro Penas、ベーシストのJuan AlmarzaやChiqui Mariscalなど、初期から多くの演奏者が参加してきた。プロフィール情報では、活動の中でメンバーが何度も変わり、José Carlos Molinaだけが一貫して残ったとされている。
1977年の大晦日には、Rosendo Mercadoが脱退した出来事があった。Molinaとの音楽的な方向性をめぐる対立が背景にあったとされ、その後RosendoはLeñoを結成することになる。
Ñuのサウンドは、ロックを軸にしながら、フォーク・ロック、ハードロック、ヘヴィメタルの要素を組み合わせている。ウェブ上の情報では、さらにプログレッシブ・ロックやフォークの要素を独自に混ぜたバンドとして紹介されている。José Carlos Molinaのフルートやボーカルが前に出る編成も、このバンドの特徴として挙げられる。
スペインのフォーク・メタルの先駆的存在とみなされることもあり、80年代のスペイン・ヘヴィメタルの発展に関わったバンドの一つとして扱われている。Coz、Leño、Asfalto、Bloqueといった同時代のバンドと並べて語られることもある。
Ñuは、後のCeltas CortosやMägo de Ozなどにも影響を与えたとされている。スペイン国内で、フォークの要素を持つロックやメタルの流れを形づくるうえで、一定の役割を果たしたバンドとして見られている。
また、Rosendo Mercadoが脱退後に結成したLeñoは、スペインのロック・ウルバーノの先駆者として大きな影響を残したとされる。Ñuの周辺には、こうした後続バンドへつながる動きもあった。
Ñuは、スペイン産ハードロックの文脈で語られることが多いバンドだ。フォーク、メタル、プログレッシブ・ロックを行き来する作風と、José Carlos Molinaを軸に続いてきた活動歴が、バンドの輪郭を作っている。スペインのロック史をたどるときに、外せない存在として挙げられることが多い。