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Peter Murphy(ピーター・マーフィー)は、1957年7月11日にイギリス・ノーサンプトンで生まれたシンガーソングライター/ミュージシャンだ。ポストパンクやゴシック・ロック、アート・ロック、オルタナティヴ・ロックの歴史を決定づけた存在として広く知られている。現在は妻のBeyhan Murphyとともにトルコに暮らしている。
マーフィーは、1978年にギタリストのDaniel Ashらとともにバウハウス(Bauhaus)を結成した。1979年のデビュー・シングル「Bela Lugosi's Dead」は、ダブやパンクの要素を含むビートに、マーフィーの演劇的でダークな低音ヴォーカルが乗る曲として知られている。バウハウスは1983年までに4枚のスタジオ・アルバムを残して解散した。
この時期のバウハウスは、ポストパンクやゴシック・ロックの流れで決定的な位置を占めており、その後のオルタナティヴ・ロック全般にも多大な影響を与えた。マーフィーはその中心にいたヴォーカリストとして、孤高のカリスマ性を示した。
バウハウス解散後の1984年には、元ジャパンのミック・カーンとともにDalis Carを結成した。ここで発表された『The Waking Hour』は、耽美的なアート・ロック作品として高い評価を得ている。
その後はソロ活動に移行し、1986年に『Should the World Fail to Fall Apart』、1988年に『Love Hysteria』をリリースした。1989年には3作目の『Deep』を発表している。
『Deep』からシングル・カットされた「Cuts You Up」は、マーフィーのソロ活動の中でも最大のヒットとなった。米ビルボードのModern Rock Tracksチャートで7週連続1位を記録し、全米Hot 100にもチャートインした。流麗なメロディラインとアコースティックな響き、ストリングスが際立つオルタナティヴ・ロックの名曲として親しまれている。
マーフィーは「Godfather of Goth(ゴスの教皇)」と称され、ゴシック・ロックの歴史を語るうえで欠かせない人物として敬意を集めている。バウハウスで提示した美学は、その後のロック・シーンに深く根づいた。バウハウス時代の実績のみならず、ソロ以降も独自の美意識と音楽性を更新し続けている。