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The Funkees(ザ・ファンキーズ)は、1969年にナイジェリア東部のアバ(Aba)で結成された伝説的アフロ・ロック/アフロ・ファンク・バンド。内戦の混沌から立ち上がり、フェラ・クティ(Fela Kuti)のアフロビートと英米のサイケデリック・ロックやファンクを融合させた先鋭的なサウンドで、ロンドンのクラブ・シーンをも席巻した西アフリカ音楽史の最重要グループのひとつである。
バンドの結成は、ナイジェリア内戦(ビアフラ戦争)の終結期に遡る。ギタリスト兼シンガーのハリー・モスコ(Harry Mosco)を中心に、前線の兵士たちを慰問する陸軍バンドとしてスタートを切った。
当初はザ・ビートルズやローリング・ストーンズ、アレサ・フランクリンといった欧米ポップスやR&Bのカバーを演奏していたが、やがてジェームス・ブラウン流のタイトなファンク、ジミ・ヘンドリックス直系のファズ・ギター、そして現地固有のハイライフやアフロビートを貪欲に吸収。揃いのラウンドネック・ジャケットと巨大なアフロヘアをトレードマークに、ラゴスの名門クラブを熱狂させる屈指のライブ・バンドへと急成長を遂げた。
母国で圧倒的な人気を獲得した彼らは、1973年にさらなる飛躍を目指してメンバー全員でイギリス・ロンドンへ移住。西アフリカ系やカリブ系移民のアンダーグラウンド・シーンに深く食い込み、オシビサ(Osibisa)やクール&ザ・ギャングの前座を務めるなどして現地の音楽ファンを唸らせた。
1974年、ロンドン南部の自主レーベル「Amba」から発表されたデビュー・アルバム『Point Of No Return』は、アフロ・サイケ・ファンク史の頂点に君臨する傑作である。英語とイボ語が交錯する熱狂的なヴォーカル、名手ジェイク・ソロ(Jake Sollo)が操る強烈なファズ・ギターとハモンド・オルガン、そして幾重にも重なるポリリズミックなパーカッションが織りなすサウンドは、異国の地で生きるアフリカン・ミュージシャンたちの覚悟と情熱を今に伝えている。
1976年にメジャーのEMIから2ndアルバム『Now I'm A Man』をリリースしたのち、1977年に惜しまれつつ解散した。解散後、ハリー・モスコはナイジェリアでディスコ/ブギーのヒットを連発し、ジェイク・ソロはオシビサ参加を経て西アフリカを代表する名プロデューサーとして活躍。またパーカッションのサニー・アクパンはJah Wisdomと名乗り、UKダブの伝説的集団アフリカン・ヘッド・チャージ(African Head Charge)の中核として異才を放った。
2000年代以降、英名門再発レーベルSoundway Recordsのコンピレーションなどを機に世界的な再評価が巻き起こり、彼らがロンドンで刻んだレコードは現在、世界のトップ・コレクターが探し求める究極のレア・グルーヴとして神格化されている。