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Yes Featuring Jon Anderson, Trevor Rabin, Rick Wakemanは、Yesの元メンバー3人、Jon Anderson、Trevor Rabin、Rick Wakemanによるプロジェクトだ。略称ではARWとも呼ばれる。3人はそれぞれ、Yesの異なる時期を代表する存在で、Andersonは初期からのボーカル、Rabinは1980年代の90125期を支えたギタリスト兼ボーカル、Wakemanはキーボードの名手として知られている。
3人が同じ編成で動いたのは、もともと1991〜1992年のUnion Tourが大きな前例になっている。その後、2010年ごろから再結成の話が出ていたが、本格的に活動が見えてきたのは2016年からだ。この年、彼らはARW名義でツアーを開始し、An Evening of Yes Music and More と題した公演を行った。ライブではLee Pomeroyがベース、Lou Molino IIIがドラムを担当している。
当初は新作アルバムの制作も検討されていたが、実際にはツアーを優先する形になり、この名義でのスタジオ・アルバムは出ていない。
ジャンルはロック、スタイルはプログレッシブ・ロックに分類される。ARWの特徴は、Yesの楽曲を中心に据えながら、各メンバーの持ち味を前面に出した演奏にある。Andersonの高い声域を使ったメロディ、Rabinのロック色の強いギター、Wakemanの多層的なキーボードがそのまま見どころになっている。
特にRabinは、80年代Yesのサウンドを語るうえで外せない人物で、ギターリフやポップ寄りの曲構成に関わった時期の印象が強い。一方でWakemanは、オルガン、シンセサイザー、ピアノを使い分けるタイプの鍵盤奏者で、70年代Yesの複雑な展開を支えた存在として知られる。Andersonはバンドの核となる声を担い、楽曲の輪郭を決める役割が大きい。
このプロジェクトの背景には、Yesというバンド名をめぐる事情もある。Chris Squireの死後、Andersonは自分がYes名義の権利を持つ立場だと主張し、2017年4月には3人がYesとして名乗る意向も示した。ただ、Steve Howeらが続けていた別のYesも存在していたため、同時に2つのYesが並立する形は避けられた。その結果、3人は単独でYesを名乗るのではなく、メンバー名を付けた現在の長い名称を使うことになった。
この経緯があるので、ARWは単なる懐古企画ではなく、Yesの異なる時代を代表する3人が集まった別ユニットとして見たほうが整理しやすい。
2018年のYes結成50周年ツアーを最後に、目立った活動は確認されていない。2022年以降のインタビューでは、AndersonがARW再始動を明確に否定している。現時点では、この編成で新しい動きが続いているわけではない。
Yesの歴史を追っている人にとっては、ARWは各時代の要素がどう同居するかを見られるユニットだ。Anderson、Rabin、Wakemanの3人がそろったことで、Yesの楽曲が別の角度から立ち上がる場面もあった。