Albert Hammond - Your World And My World (1981)
Albert Hammond 1981

Albert Hammond - Your World And My World (1981)

Rock Pop Soft Rock Pop Rock Folk Rock Ballad

Albert Hammond『Your World And My World』

1981年にColumbiaから出た『Your World And My World』は、Albert Hammondのアルバムの中でも、当時の西海岸系AORやソフトロックの制作陣がそろった一枚だ。プロデュースはJim Ed Norman。録音はLos Angeles周辺の複数スタジオで行われ、エンジニアはEric Prestidge、ミックスはKen Friesen、マスタリングはKen Perryが担当している。

制作背景・エピソード

参加ミュージシャンの顔ぶれがかなり充実している。ベースにはDavid HungateとLeland Sklar、ドラムにはJeff PorcaroとMike Botts、さらに鍵盤まわりや編曲にはTom Snow、Alan Broadbent、そしてJim Ed Norman自身も深く関わっている。コーラスにはJennifer Warnes、Nicolette Larson、Wendy Waldmanらの名前が並ぶ。ストリングス・アレンジも曲ごとに分担されており、制作の細部まで役割が整理された作品として組み立てられている。

当時の業界記事では、Hammond自身が「CBSが世界的に権利を持つ」作品としてこのアルバムの発売を喜んでいたことが確認できる。さらに、米国での売り込みを強めるために独立系のプロモーターも起用していたという。北米市場での展開を意識した動きが、制作面と並行して進んでいたことがうかがえる。

先行シングル「When I’m Gone」については、Record Worldが「控えめでメロディックな編成の中で、彼の柔らかいテナーがとても効いている」と評している。別のレビューでは、ギター主体でピアノ的な情感を置き換えた、エルトン・ジョン風の親しみやすさも指摘された。

時代の文脈

1981年は、AOR、ソフトロック、シンガーソングライター系の作品がラジオでまだ一定の存在感を持っていた時期で、このアルバムはその流れの中に置かれている。Cash Boxは本作を、Bee Gees、The Hollies、Donovanを思わせる、バブルガム的な甘さを持つ作品として取り上げた。60年代から活動してきたHammondが、80年代の商業ポップの場に自分の作家性を接続した時期の作品でもある。

Albert Hammondは1944年生まれの英国出身シンガー/コンポーザーで、ギブラルタル育ち。18歳でイングランドに戻り、70年代初頭には米国ロサンゼルスへ移って音楽活動を続けた。後年は「When I Need You」や「Nothing’s Gonna Stop Us Now」などの作曲家としても広く知られるが、『Your World And My World』は、そのキャリアの中で80年代初頭のポップ市場に向けて作られた作品として位置づけられる。

後世への影響

収録曲「When I’m Gone」は、のちにRockellが1999年にカバーしている。曲単位では再利用の例があり、Hammondの作家としての持続もそこから見えてくる。アルバム全体としては、今回確認できる範囲では大きな再評価やサンプリングの記録よりも、参加陣の厚さと当時の制作体制のほうが印象に残る。

なお、主要シングル「When I’m Gone」はドイツで50位、スイスで12位、南アフリカで7位を記録した。アルバムの米国チャートについては、ここでは数字を挙げない。

トラックリスト

  1. A1 Your World And My World 3:48
  2. A2 Memories 3:12
  3. A3 When I'm Gone 4:22
  4. A4 Anyone With Eyes 3:22
  5. A5 World Of Love 2:08
  6. B1 I Want You Back Here With Me 3:34
  7. B2 Experience 3:24
  8. B3 Take Me Sailing 2:40
  9. B4 By The Night 4:28
  10. B5 I'm A Camera 2:13

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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