Miriam Makeba - Pata Pata (1967)
Miriam Makeba 1967

Miriam Makeba - Pata Pata (1967)

Pop Folk, World, & Country Funk / Soul Latin Vocal Ballad Cha-Cha

Miriam Makeba『Pata Pata』

ミリアム・マケバが1967年にReprise Recordsから発表した『Pata Pata』は、世界的なヒットとなった表題曲「Pata Pata」を収めたアルバムである。南アフリカ出身の歌手として知られるマケバは、1959年のジャズ・オペラ『King Kong』や映画『Come Back, Africa』で注目を集め、その後ロンドンでハリー・ベラフォンテと出会ってアメリカでの活動へつながった。

制作背景と録音

制作はJerry Ragovoyを中心に、Jimmy Wisner、Luchi DeJesus、そしてブラジルのSivucaが名を連ねている。録音はニュージャージー州のTownSoundで行われ、収録曲の大半は新録音。Sivuca作の「Maria Fulo」だけが前作『All About Miriam』からの再収録である。

表題曲「Pata Pata」は、コサ語で「触れて、触れて」を意味し、1950年代半ばにヨハネスブルグの非合法酒場で流行したダンスの名でもある。曲のメロディはShumi NtutuとIsaac Nkosiの「Phatha Phatha」、さらにその元になったAlson Mkhizeの「Noma Kumnyama」にさかのぼるとされる。南アフリカではマケバの女性グループ、The Skylarksが1956年か1959年に最初に録音・発表しており、1967年の米国盤では英語の語りを加えて録り直された。作者クレジットはマケバとRagovoy。

時代の文脈

1960年、シャープビル虐殺の後に母が亡くなったが、マケバは南アフリカのパスポートを無効にされて葬儀にも帰れず、以後1990年まで亡命生活を送った。1960年代前半には国連でアパルトヘイトに反対する証言を行い、南アフリカは彼女の市民権と帰国の権利を剥奪した。1966年にはハリー・ベラフォンテとの共作でグラミー賞(最優秀フォーク・レコーディング)を受けている。

アルバムからは「Pata Pata」と「What Is Love」がシングルとして出され、「Pata Pata」はBillboard Hot 100で12位、R&Bチャートで7位、ベネズエラでは1位を記録した。マケバ自身は後年、この曲を「私の歌の中で最も取るに足らないものの一つ」と語っている。翌1968年には黒人解放運動の活動家ストークリー・カーマイケルと結婚し、多くの白人の米国聴衆からの人気を失う。海外滞在中に米国のビザを拒まれ、2人はギニアに移って約15年をそこで過ごした。

その後の広がり

「Pata Pata」はマケバの代表曲として残り、1988年にはチャヤンとのデュエット、1990年の『Welela』での再録、2000年の「Pata Pata 2000」と、本人による再録が続いた。ほかにもシュープリームス、ティト・プエンテ、スカタライツ、アンジェリーク・キジョー、ピンク・マルティーニらがカバーしている。

映像作品やテレビでも使われており、『ヴェロニカ・マーズ』『ホワイト・ロータス』、さらに2026年の映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』でも用いられた。2008年11月、イタリアのカステル・ヴォルトゥルノでのコンサートで「Pata Pata」を歌った直後にマケバは倒れ、心臓発作で亡くなった。

なお、Reprise盤としてのこのレコードは、ピンク、ゴールド、グリーンのカラーレーベルに、左上の蒸気船の絵柄が入った1967年のUSオリジナル仕様。ジャケット表記は6274、裏面ではR 6274とRS 6274、ラベルはRS 6274となっている。裏ジャケットのフルタイトルは『Pata Pata - The Hit Sound Of Miriam Makeba』。

トラックリスト

  1. A1 Pata Pata 3:38
  2. A2 Ha Po Zamani
  3. A3 What Is Love
  4. A4 Maria Fulo
  5. A5 Yetentu Tizaleny
  6. A6 Click Song Number One
  7. B1 Ring Bell, Ring Bell
  8. B2 Jol'inkomo
  9. B3 West Wind
  10. B4 Saduva
  11. B5 A Piece Of Ground

動画プレイリスト

公開: 2026年10月
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