Mychael Danna

Vinyl Record Reviews

Mychael Danna

Mychael Dannaとは

Mychael Danna(マイケル・ダナ、1958年生まれ)は、カナダ・マニトバ州ウィニペグ出身の作曲家。映画音楽の世界的巨匠として知られ、アン・リー監督の感動作『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(2012年)でアカデミー作曲賞およびゴールデングローブ賞作曲賞を受賞した。同時に、初期から続くミニマル・エレクトロニクスやアンビエント/環境音楽の先駆的アーティストとしても確固たる評価を獲得している。

活動の出発点とアンビエント/電子音楽

トロント大学で作曲を学んだダナは、キャリア初期においてブライアン・イーノらの影響を受けたミニマルな電子音響やアンビエント・ミュージックを探求した。ソロ名義の『Skys』や『Sirens』、盟友ティム・クレメンツ(Tim Clément)との共作『Summer Solstice』『North of Niagara』などの諸作では、アナログ・シンセサイザーの持続音に自然のフィールド・レコーディングや古楽・民族楽器の響きを織り交ぜ、静謐で詩的なニューエイジ/アンビエントの傑作を数多く残した。

映画音楽での飛躍と世界的成功

映画音楽の分野では、カナダの名匠アトム・エゴヤン監督の長編デビュー作『ファミリー・ビューイング』(1987年)を手掛けたことを契機に映画界へ進出。以降、『エキゾチカ』『スウィート ヒアアフター』『フェリシアの旅』など、エゴヤン監督の主要作のスコアをほぼ一手に引き受ける盟友となった。

その後ハリウッドへも活躍の場を広げ、アン・リー監督の『アイス・ストーム』、世界的な大ヒットと高い評価を得た『リトル・ミス・サンシャイン』、『(500)日のサマー』、『マネーボール』、『カポーティ』など、多彩な傑作映画の劇伴を担当。2012年の『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』では、インドの民族楽器と西洋オーケストラ、そして彼自身の原点である電子テクスチャーを神話的なまでに美しく融合させ、アカデミー作曲賞の栄誉に輝いた。

音楽的特徴

マイケル・ダナの音楽の真骨頂は、西洋のクラシック・オーケストラに、インド、中東、ケルトなど世界各地の民族楽器の音色や、繊細なアンビエントの空間設計を違和感なく溶け込ませる卓越したハイブリッド感覚にある。登場人物の複雑な内面や映像の余白に寄り添うその繊細な音作りは、現代劇伴音楽の最高峰として世界中で絶大な信頼を集めている。

ジャンル・スタイル

Electronic Jazz Ambient Easy Listening Experimental
Share

こちらもおすすめ

toast