Mychael Danna - Elements (1979)
Mychael Danna『Elements』(1979)
Mychael Dannaの『Elements』は、1979年にカナダで発表された初期作。少なくとも収録曲「Ether」の存在が確認でき、12インチ33回転の1枚盤として扱われた記録が残っている。発売日は1979年5月25日付で、制作と出版はFrederick Harris Music Companyに結びつけられている。
制作背景
確認できる範囲では、本作の制作経緯や録音時の具体的な出来事は多く残っていない。ただ、1979年当時の専門誌レビューでは、電子音楽/シンセサイザー作品として論じられており、「Jarre風」のフェードイン、Mellotron的なコーラス、電子的な質感、ピアノと合成アンサンブルの組み合わせが挙げられている。『Polyphony』のレビューでは、Side 1の「Fire」と「Air」に言及があり、「Air」はソロ・ピアノにシンセの室内楽的な伴奏が付く曲として触れられている。こうした記述からは、アルバムの中でアコースティックな要素と電子音響が並置されていることが見えてくる。
時代の文脈
1979年は、電子音楽やシンセサイザーが広く浸透し、プログレッシブ・ロック、実験音楽、ニューエイジ的な感覚が同じ場で語られやすかった時期。『Elements』は、後年の回顧レビューで、Mychael Dannaの初期活動の延長線上にあるソロ作として扱われている。Mychael Danna自身の公式サイトでは、トロント大学で学び、初期音楽やワールド・ミュージックに触れたことが後の作風につながったと説明されている。『Elements』は、そうした経歴のかなり早い段階に置かれる作品として記録されている。
後世への受け止め
今回確認できた範囲では、『Elements』の直接的なカバー、サンプリング、明確な影響証言は見当たらない。一方で、近年の回顧レビューでは、Mychael Dannaの初期の設計図にあたる作品として紹介されている。Planet Mellotronのレビューでは、多重オーバーダブされたシンセの音風景が核にある作品として触れられており、初期電子音楽の資料というより、後の映画音楽家としての方向に通じる初期作として読まれている。
補足
商業的なチャート実績やセールス数字は確認できないが、1979年当時の専門誌でレビューが載っていることから、少なくとも同時代に一定の注目を受けていたことは分かる。曲単位では「Ether」が確認でき、レビューでは「Fire」「Air」も取り上げられている。
トラックリスト
- A1 Fire 9:09
- A2 Air 6:55
- B1 Water 8:03
- B2 Earth 9:22
- B3 Ether 1:55
動画プレイリスト
このアーティストについて
Mychael Danna(マイケル・ダナ、1958年生まれ)は、カナダ・マニトバ州ウィニペグ出身の作曲家。映画音楽の世界的巨匠として知られ、アン・リー監督...
Mychael Danna のプロフィール・作品一覧