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Peter, Paul & Mary(ピーター・ポール&マリー、PPM)は、1961年にニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで結成されたアメリカの伝説的フォーク・トリオだ。メンバーはピーター・ヤーロウ(テノール、ギター)、ノエル・ポール・ストーキー(バリトン、ギター)、マリー・トラヴァース(アルト、ボーカル)の3人。名物マネージャーのアルバート・グロスマンの着想によって結成され、美しく重なり合う三部合唱と親しみやすいアコースティック・アンサンブルで、1960年代のアメリカン・フォーク・リバイバルを牽引した。
1962年のデビュー作『Peter, Paul and Mary』は、全米アルバムチャートで7週連続1位を記録する空前の大ヒットとなった。収録されたピート・シーガー作の「If I Had a Hammer(天使のハンマー)」ではグラミー賞を受賞。
翌1963年には、ピーターが共作した童話的フォーク「Puff, the Magic Dragon(パフ)」が全米2位のヒットを記録し、親しみやすいメロディと美しいハーモニーで世界中の幅広い世代に親しまれることとなった。
Peter, Paul & Maryの活動で特に重要なのは、当時まだ無名だったボブ・ディランの楽曲をいち早く見出し、世界に広めたことだ。1963年に「Blowin' in the Wind(風に吹かれて)」をカバーして全米2位の歴史的ヒットを記録。続いて「Don't Think Twice, It's All Right(くよくよするなよ)」も大ヒットさせた。
これにより、ディランの類まれな作詞・作曲センスが広く大衆に知られることとなり、フォーク・ソングを全米ポップ・チャートの頂点へと押し上げる大きな契機を作った。
彼らは音楽活動にとどまらず、当時の社会運動の最前線に立ったことでも知られる。1963年8月の歴史的な「ワシントン大行進」では、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の演説直前にステージで歌を披露。公民権運動や反戦平和運動の現場で「風に吹かれて」などのプロテスト・ソングを歌い、メッセージを届け続けた。
1969年には、当時まだ無名だったジョン・デンバー作の「Leaving on a Jet Plane(悲しみのジェット・プレーン)」でトリオ唯一となるBillboard Hot 100の第1位を獲得した。
美しいハーモニーと不屈のプロテスト精神を融合させ、フォーク・ミュージックを通じて社会に変革を促した彼らの音楽は、アメリカ大衆音楽史における永遠のスタンダードとして輝き続けている。