Jan Dukes De Grey - Mice And Rats In The Loft (1971)
Jan Dukes De Grey『Mice And Rats In The Loft』
Jan Dukes De Greyの『Mice And Rats In The Loft』は、1971年にオリジナルが出た2作目のアルバムで、ここで扱うのは2003年にイタリアのEarmarkから出た再発盤。サイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックの間を行き来する、70年代前半らしい作品として知られている。
バンドはMick Bairstow、Derek Noy、Denis Conlan、Maurice McElroyの編成。Jan Dukes De Greyという名前は、英米の有名バンドほど広く知られているわけではないが、フォーク寄りの出自と、のちに強まるアシッド色、実験性を含んだ展開で語られることが多い。
作品の位置づけ
このアルバムは、グループの中でも2作目にあたる位置づけ。デビュー作から一段踏み込んだ内容として扱われることが多く、70年代初頭の英国ロックに見られる、フォーク、サイケ、長尺の構成感が重なるタイプの一枚として捉えられている。
同時代の文脈で見ると、Pink FloydやJethro Tull、Comus、Tree、Barker & The Wailersのような、土の匂いのある英国ロックや、アンダーグラウンド寄りのプログレ文脈と並べて語られることがある。とはいえ、メジャーなヒット曲で押すタイプではなく、アルバム全体の流れで聴かれる作品という印象が強い。
再発盤について
2003年のEarmark盤は、180グラム・ヴィニールでオリジナル・アートワークを使った再発盤。Earmarkはイタリアの再発レーベルとして、古いロック作品をアナログで復刻する動きの中にあったレーベルで、この盤もその流れにある。
オリジナル盤と比べると、こちらは作品そのものを現在の環境で聴き直すための盤という性格が強い。音源の価値は1971年のオリジナル作品にあり、2003年盤はそれをアナログで手に取りやすくした再発という位置づけになる。
内容の印象
実際に聴くと、曲ごとの輪郭がはっきりしたロックというより、展開の移り変わりで引っ張る場面が目立つ。ギター、オルガン、リズムの組み方に70年代初期のUKらしい手触りがあり、サイケデリックな揺らぎと、プログレ的な組曲感が同居している。派手なヒット性よりも、曲の進み方や音の重なりに耳が向くタイプの作品だ。
タイトル曲の『Mice And Rats In The Loft』は、アルバム名を背負う中心曲として見られやすい。収録曲全体の中でも、この作品の性格を端的に示す曲として扱われることがある。
まとめ
『Mice And Rats In The Loft』は、Jan Dukes De Greyの2作目として、1971年の英国ロックの空気を濃く反映したアルバム。2003年のEarmark盤は、その作品を180グラム盤で再び手に取れるようにした再発盤で、オリジナルの雰囲気をそのまま伝える仕様になっている。
サイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックの境目にある作品として、当時のアルバム文化を感じさせる一枚、という位置づけ。
トラックリスト
- A Sun Symphonica 18:58
- B1 Call Of The Wild 12:48
- B2 Mice And The Rats In The Loft 8:19