Orlando Johnson - Funky Time (Remastered 2020) (2011)
Orlando Johnson 2011

Orlando Johnson - Funky Time (Remastered 2020) (2011)

Electronic Disco Deep House House

Orlando Johnson『Funky Time (Remastered 2020)』について

Orlando Johnsonの『Funky Time (Remastered 2020)』は、2011年に登場した作品を、2020年にイタリアのFull Time Recordsからリマスター盤として出し直したレコードである。ジャンル表記はElectronic、スタイルはDeep House、House、Disco。タイトル通り、ダンスフロア向けの推進力を持ちながら、ディスコ由来の高揚感とハウスの機能性が同居する内容として捉えやすい一枚だ。

Orlando Johnsonは、1980年代にItalo-DiscoやHi-NRG、1990年代にEuro-Houseを手がけたイタリアのハウス・プロデューサーとして知られる。レーベルの文脈でも、Full Time Recordsはイタロ・ディスコ以降のイタリアン・ダンスミュージックを語るうえで重要な存在で、そうした系譜の中にこの作品も置いて読むと、より輪郭が見えやすい。ディスコの記憶を残したまま、ハウスの形式に落とし込んだ作品群のひとつとして位置づけられる。

作品の位置づけ

2011年オリジナルの本作は、Orlando Johnsonの長いキャリアの中でも、過去のディスコ感覚と現代的なハウスの手触りをつなぐ地点にある。Full Time Recordsからの2020年盤では、その音像がリマスターによって整理され、低域の押し出しやビートの輪郭がより見えやすくなっている。オリジナル盤を知る人にとっては、曲の骨格を確認しやすい再提示であり、後追いで触れる人にとっては、イタリアのダンス・レーベルらしい流れの中で入りやすい形になっている。

レーベルのプロフィールを踏まえると、Full Time Recordsは単に新作を出す場というより、イタリアのダンス・ミュージックの系譜を継続的に扱う役割を持つ。Kano、Tom Hooker、George Aaronといった名前が並ぶ中に、Orlando Johnsonのようなプロデューサー作品があること自体が、この作品の性格を示している。流行だけを追うのではなく、ディスコ、ハウス、ユーロ・ハウスの接点を保ったまま更新していく姿勢が見える。

サウンドの印象

この作品の核にあるのは、リズムの明快さと、ダンスミュージックとしての実用性である。ディープ・ハウス寄りの落ち着いた推進と、ディスコ由来の跳ねる感触が並び、過度に装飾へ寄らない作りが目立つ。ビートは前に出るが、押しつけがましさは弱く、フロアで長く機能するタイプの設計に近い。

また、Full Time Recordsらしいイタリアン・ダンスの文脈では、旋律を過剰に主張させず、反復の気持ちよさを残す作りが印象に残る。派手な転調や大きなドラマで聴かせるというより、各要素の配置で流れを作るタイプの内容として受け取れる。リマスター盤ではその点がよりはっきりし、キック、ベース、パーカッションの分離が追いやすい。

表題曲「Funky Time」

タイトル曲「Funky Time」は、この作品の性格を最も端的に示す曲名どおりの手触りを持つ。ファンクという語が示す通り、リズムの跳ね方に重心があり、単に四つ打ちで押すだけではない。ディスコの流れを引いた反復の中に、細かなグルーヴを積み重ねていくタイプで、ハウスとしての安定感と、身体を揺らす細部の動きが両立している。

この曲では、派手な歌唱や大きなフックを前面に出すというより、ビートの推進と短いフレーズの積み重ねで印象を作る構成が中心になる。フロア向けのトラックとして機能しやすい一方で、家庭で聴いた場合にも、低域のうねりやリズムの細部が耳に残りやすい。Orlando Johnsonが長年扱ってきたダンス・ミュージックの文法が、そのまま現れている一曲といえる。

2020年リマスター盤として

2020年盤は、2011年オリジナルの内容を現在の耳で聴き直すための版として捉えやすい。再発盤ではあるが、単なる復刻というより、音の輪郭を整えて作品の性格を前に出す役割がある。特にこの手のハウスやディスコ系作品では、ミックスの見通しが良くなるだけで印象がかなり変わることがあるため、リマスターの意味は小さくない。

Orlando Johnsonは、Italo-Disco、Hi-NRG、Euro-Houseといったイタリアン・ダンスの流れをまたいできた人物であり、この作品もその延長線上にある。『Funky Time (Remastered 2020)』は、そうしたキャリアの中で、ディスコの記憶を残したハウス作品として読むと整理しやすい。Full Time Recordsのカタログの中でも、イタリアのダンス・ミュージックが持っていた実践性と継続性を示す一枚として位置づけられる。

トラックリスト

  1. A1 Drive Me Out Of My Mind
  2. A2 It's A Feeling Inside
  3. A3 Do You Care About Me
  4. A4 You Got What It Takes
  5. B1 Two Can Make It Better
  6. B2 I Got It
  7. B3 Funky Night
  8. B4 If You Come Back

動画

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