Areski - Brigitte Fontaine

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Areski - Brigitte Fontaine

Areski - Brigitte Fontaineとは

Areski - Brigitte Fontaine(アレスキ - ブリジット・フォンテーヌ)は、フランスのアヴァンギャルド・シャンソン界を代表する異才ブリジット・フォンテーヌと、アルジェリア系フランス人のマルチ奏者/作曲家アレスキ・ベルカセムによる伝説的コラボレーション・プロジェクトである。アナーキックな詩情と北アフリカの伝統打楽器、素朴なフォーク、そして前衛的な実験音響を融合させた唯一無二の音世界で、世界中のオルタナティヴ・ミュージック・ファンからカルト的な崇拝を集めている。

活動の始まりとサラヴァ

2人の運命的な出会いは1960年代末、ピエール・バルーが主宰する先鋭レーベル「サラヴァ(Saravah)」に遡る。アート・アンサンブル・オブ・シカゴをバックに迎え、フリー・ジャズと詩の朗誦を衝突させた記念碑的傑作『Comme à la radio(ラジオのように)』(1969年)での共演を契機に、公私にわたる生涯のパートナーシップを結んだ。

1970年代に入ると、シャンソンの既成概念を脱構築する連名プロジェクト「Areski - Brigitte Fontaine」として本格的に作品を発表していく。

音楽性の特徴

このプロジェクトの核心にあるのは、フォンテーヌによる演劇的でシュルレアリスムに満ちた毒気のある詩世界・ポエトリー・リーディングと、アレスキが紡ぎ出す北アフリカ・アラブ音楽の素朴でしなやかなポリリズムの邂逅である。

ダルブッカなどの打楽器、ウード、アコースティック・ギター、親指ピアノ(カリンバ)といったアコースティック楽器を軸に、フリー・ジャズの即興性やミニマル・ミュージックの反復美が交錯。歌と伴奏という従来の主従関係を解体し、言葉と響きが等列に響き合う独自のアトリエ空間を創り上げた。

1970年代の代表的アルバム群

デュオ名義での代表作として、新約聖書のペトロの言葉を冠した実質的な第1作『Je ne connais pas cet homme(私はその人を知らない)』(1973年)、不穏な演劇的テンションが張り詰めた『L'Incendie(火事)』(1974年)、ほぼ2人だけの親密でプリミティヴな生活音までも包み込んだアコースティックの傑作『Le Bonheur(幸福)』(1975年)などがある。

さらに1977年の2枚組大作『Vous et nous(あなたと私たち)』では、若き盲目の天才鍵盤奏者ジャン=フィリップ・リキエルらを迎え、ミニモーグ・シンセサイザーや初期のリズム・ボックスを大胆に導入。前衛フォークとローファイな電子ポップが幸福な融合を果たした、時代を何十年も先取りした金字塔として名高い。

後世への絶大な影響

時代やジャンルの流行から隔絶した彼らの音楽実験は、後世のオルタナティヴ/アヴァン・ポップ・シーンに決定的な足跡を残した。ステレオラブ、ソニック・ユース、ジム・オルーク、ベックといった音楽家たちが熱烈なリスペクトを捧げているほか、日本でもカヒミ・カリィらフレンチ・カルチャーのフォロワーを通じて愛され続けている。形式化されたシャンソンを解き放ち、言葉と音響の最も自由な対話を切り拓いた不滅のデュオである。

ジャンル・スタイル

Pop Rock Avantgarde Chanson Experimental
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