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The Grateful Dead(グレイトフル・デッド)は、1965年に米カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアで結成されたロックバンドである。ロックを基軸にサイケデリック、フォーク、カントリー、ブルーグラス、ブルース、ジャズを融合させた広大な音楽性を持ち、即興演奏(インプロビゼーション)を極限まで追求した「ジャム・バンド」の元祖として知られる。
1964年に前身バンドであるThe Warlocksとして活動を開始し、翌1965年にグレイトフル・デッドへと改名。ケン・キージー主催の「アシッド・テスト」への参加や、サンフランシスコのヘイト・アシュベリー地区を拠点とした活動を通じて、1960年代後半のサイケデリック・カルチャーおよびヒッピー・ムーヴメントの精神的支柱となった。
バンドの音楽的リーダーであったジェリー・ガルシア(ギター、ボーカル)をはじめ、ボブ・ウェア(リズムギター、ボーカル)、フィル・レッシュ(ベース、ボーカル)、ビル・クルーツマン(ドラム)、ミッキー・ハート(ドラム)、初期のブルース色を担ったロン・“ピッグペン”・マッカーナン(キーボード、ハーモニカ)、そして専属作詞家のロバート・ハンターらが黄金期の骨格を形成した。
スタジオでの定型的な録音にとどまらず、二度と同じ構成にならない自由奔放なステージ・パフォーマンスを最大のアイデンティティとした。観客によるコンサートの録音(テーピング)を公認・推奨し、ファン同士が音源テープを交換・共有する独自のコミュニティが形成された。バンドの全米ツアーをキャンピングカーなどで追いかける熱狂的信奉者は「デッドヘッズ(Deadheads)」と呼ばれ、独自のサブカルチャーを築き上げた。
1969年の歴史的ライブ盤『Live/Dead』では、「Dark Star」をはじめとする長尺のサイケデリック・インプロビゼーションを展開し、ライブバンドとしての真価を示した。一方で、1970年にはアメリカン・ルーツ・ミュージックに立ち返った『Workingman's Dead』と『American Beauty』を立て続けに発表。「Uncle John's Band」「Box of Rain」「Friend of the Devil」「Truckin'」「Ripple」といった親しみやすいメロディと美しいアコースティック・ハーモニーを持つ名曲群を生み出し、スタジオ作としても不滅の評価を獲得した。
1972年には大規模な欧州ツアーの熱演を収めた名作『Europe '72』を発表。1987年のアルバム『In the Dark』からは、シングル「Touch of Grey」が全米トップ10入りを記録し、MTV世代の新たなリスナー層を惹きつけた。
1994年にロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)入りを果たす。1995年8月にジェリー・ガルシアが死去したことを受けてバンドは同年に解散した。解散後もボブ・ウェアやフィル・レッシュらを中心とするThe Other OnesやDead & Companyなどを通じてその精神と楽曲群は演奏され続けており、アメリカのポピュラー音楽史において唯一無二の影響力を保ち続けている。