Guru Guru

Vinyl Record Reviews

Guru Guru

Guru Guruとは

グル・グル(Guru Guru)は、1968年にドイツ・ハイデルベルクで結成されたジャーマン・ロック/クラウトロック(Krautrock)を代表する伝説的バンドである。スイスのフリージャズ・トリオで活動していたドラマーのマニ・ノイマイアー(Mani Neumeier、1940年生まれ)とベーシストのウリ・トレプテ(Uli Trepte)によって結成された。フリージャズ由来の変幻自在で強靭なリズム、サイケデリック・ロックの陶酔感、ヘヴィ・ブルースの泥臭さを、過激なインプロビゼーションと痛烈なアイロニー、そして不敵なユーモアで融合させ、半世紀以上にわたり世界のアンダーグラウンド・ロック・シーンを牽引している。

初期パワー・トリオ時代とクラウトロックの金字塔

ギタリストのアクス・ゲンリッヒ(Ax Genrich)を迎えた黄金のトリオ編成により、ドイツの前衛レーベルOhrから発表された初期作品群は、クラウトロック史に聳え立つ金字塔である。

1970年のデビュー作『UFO』は、「Der LSD-Marsch」をはじめ、荒れ狂うファズ・ギターとフリーキーなドラミングが激突するアシッド/スペース・ロックの極致として語り継がれている。続く1971年の『Hinten』では、名プロデューサー/エンジニアのコニー・プランク(Conny Plank)を迎え、音響空間の立体的な構築と強烈なグルーヴ、そしてシニカルなユーモアを打ち出した。

さらに1972年の『Känguru』(Brainレーベル)でもコニー・プランクとの協働を継続し、長尺のインプロビゼーションとファンキーな躍動感が一体となったヘヴィ・クラウトロックの頂点を極めた。1973年の『Guru Guru』では、マニ・ノイマイアーが怪人「トカゲ男(Elektrolurch)」に扮するバンドの不朽の代名詞的ライブ・アンセム「Der Elektrolurch」が誕生した。

音楽性の拡張:ジャズ・ロックから民族音楽へ

1970年代半ば以降、ギタリストのローランド・シェファー(Roland Schaeffer)の加入やメンバーチェンジを経て、バンドはジャズ・ロックやフュージョン、さらにはワールド・ミュージックやアンビエントの要素を意欲的に取り込みながら独自の進化を遂げた。

首謀者のマニ・ノイマイアーは、ミヒャエル・ローターやクラスターの面々によるクラウトロック・スーパーグループ「ハルモニア(Harmonia)」の名盤『Deluxe』(1975年)にドラマーとして参加するなど、ジャーマン・エクスペリメンタル界の重要なハブとしても活躍した。

日本との深い交流と半世紀を超える現役活動

1990年代以降、マニ・ノイマイアーは頻繁に来日を果たし、日本のサイケデリック/アンダーグラウンド・シーンと親密な関係を築いた。河端一(Acid Mothers Temple)らと結成した「Acid Mothers Guru Guru」での活動をはじめ、日本のリスナーやミュージシャンとも国境を超えた交歓を重ねている。

Guru Guruは2020年代に至るまで一度も活動を止めることなく、ライブと音源制作を継続している。クラウトロックの初期衝動を単なるノスタルジーとして保存するのではなく、常に時代の空気を吸い込みながら更新し続けるその姿勢は、真の実験精神の体現として世界中から惜しみないリスペクトを受け続けている。

ジャンル・スタイル

Electronic Rock Krautrock
Share

こちらもおすすめ

toast