Klaatu

Vinyl Record Reviews

Klaatu

Klaatuとは

Klaatuは、1973年にカナダ・トロントでジョン・ウォロシャックとディー・ロングが結成したロック・グループだ。のちにドラマーのテリー・ドレイパーが加わり、主にこの3人でレコーディングを進めた。バンド名は、映画『地球の静止する日』に登場する宇宙人クラトゥに由来している。

デビューから話題になった背景

1976年9月、デビュー作『3:47 EST』を発表した。アメリカではキャピトルがタイトルを『Klaatu』に変更して発売している。ジャケットにはメンバー写真も個別クレジットもなく、収録曲はすべて「Klaatu」名義でまとめられていた。

1977年、Providence Journal紙のスティーヴ・スミスが、このアルバムは再結成したビートルズの変名による作品ではないかという推測を書いた。北米でビートルズのレーベルだったキャピトルから出ていたこと、人前で演奏していなかったこと、楽曲の雰囲気がビートルズを思わせたこと、さらにリンゴ・スターの1974年のアルバム『Goodnight Vienna』のジャケットで映画の宇宙人クラトゥの代わりにリンゴが描かれていたことが、噂に拍車をかけた。キャピトルもはっきりしない声明しか出さず、NMEは「耳の聞こえないバカな記者がビートルズの噂を始める」という見出しで取り上げた。噂は、ワシントンD.C.のラジオ局WWDCの番組ディレクター、ドワイト・ダグラスがアメリカ著作権局の記録でメンバーの本名を見つけたことで否定された。

アルバムはアメリカで32位を記録し、「Calling Occupants of Interplanetary Craft」と「Sub-Rosa Subway」も小ヒットになった。「Calling Occupants」は1977年にカーペンターズがカバーし、世界的なトップ40ヒットとなっている。

アルバムごとの流れ

2作目『Hope』(1977年)では、ロンドン交響楽団が参加している。

3作目『Sir Army Suit』(1978年)では、「Silly Boys」に初期シングル「Anus of Uranus」の歌詞が逆回転で仕込まれている。

4作目『Endangered Species』(1980年)では、初めてメンバー個人の名前と作者クレジットが表記された。ただし、キャピトル側の指示でロサンゼルスのスタジオ・ミュージシャンと録音する形になり、作品は商業的にも批評的にも失敗し、キャピトルとの契約を切られた。

その後、EMIカナダから出た5作目『Magentalane』(1981年)では、ビートルズの影響を受けたポップ/ロック寄りの方向に戻っている。カナダでは26位を記録し、この時期に契約上の義務から初めてライブも行った。

活動の終わりとその後

ライブを好まなかったとされるディー・ロングが1982年4月に脱退し、同年8月にグループは正式に解散した。その後、1988年にはロンドンのAIRスタジオで3人が再集結し、ドイツのテレビ・シリーズ『Tatort』向けの曲「Woman」を録音している。

2005年5月7日には、トロントのファン・イベント「KlaatuKon」で3人そろって演奏した。テリー・ドレイパーは2025年5月15日、白血病のため73歳で亡くなった。

ジャンル・スタイル

Rock Classic Rock
Share

こちらもおすすめ

toast