Loose Ends

Vinyl Record Reviews

Loose Ends

Loose Endsとは

Loose Endsは、1980年にロンドンで結成された英国のソウル/R&Bグループだ。オリジナル・メンバーは、カール・マッキントッシュ、ジェーン・ユージーン、スティーヴ・ニコルの3人。ギター、ヴォーカル、キーボードを軸にした編成でスタートし、80年代のUKソウル・シーンで圧倒的な存在感を放った。

結成から全米チャート制覇まで

デビュー・アルバムは1984年の『A Little Spice』。Virgin RecordsからのリリースでUK国内での評価を確立した。続くセカンド・アルバム『So Where Are You?』では、フィラデルフィアの気鋭プロデューサー/DJであったニック・マルティネッリを迎えたことで、サウンドの洗練度が一気に加速した。

1985年のシングル「Hangin' On A String (Contemplating)」は、全米ビルボードのHot Black Singles(現R&B)チャートで1位を記録。英国のバンドとして、全米R&Bチャートの頂点に立った史上初のグループとして音楽史に名を刻んだ。続く1986年のアルバム『Zagora』からも「Slow Down」が同チャートで1位を獲得、「Magic Touch」などもヒットし、アメリカ市場での評価を確固たるものにした。

サウンドの特徴

Loose Endsの音楽は、ファンク、ソウル、R&Bを土台にしたシンセ・ソウル寄りの作りが中心だ。80年代半ばのアメリカR&Bにおけるクワイエット・ストームの空気感に、UK特有の洗練されたコード感やクールな美意識が重なる。

カール・マッキントッシュの小気味よいギター・カッティングと重厚なシンセ・ベース、スティーヴ・ニコルの洒脱なキーボード・ワーク、そしてジェーン・ユージーンのエレガントなリード・ヴォーカルが絶妙なバランスを生み出している。ニック・マルティネッリのプロデュースのもと、先鋭的なドラム・プログラミングが前に出る都会的な音像を完成させた。

80年代後半の展開とメンバー変遷

1988年には4作目『The Real Chuckeeboo』を発表し、「Watching You」などのヒットを放った。その後、音楽的な方向性の違いからジェーン・ユージーンとスティーヴ・ニコルがグループを離脱。以降はマッキントッシュが中心となり、リンダ・キャリエールやスネイ・スレイマンら新しいヴォーカリストを迎えて活動を継続した。

1990年には5作目『Look How Long』をリリースし、「Don't Be A Fool」などを発表。メンバー構成が変わっても、シンセを軸にした高品位なソウル/R&B路線は保たれていた。

後世への影響と位置づけ

Loose Endsの全米R&Bチャートでの歴史的成功は、その後の英国ブラック・ミュージックの世界進出の道を切り拓いた。Soul II Soul、Caron Wheeler、Lisa Stansfieldなどが世界的にブレイクする先駆例として、現在も高く評価されている。

シンセサイザー、リズム・プログラミング、ヴォーカルの配置を緻密に作り込んだ楽曲群は色褪せることなく、80年代のUKソウルやアーバン・コンテンポラリーの金字塔として愛され続けている。

ジャンル・スタイル

Funk / Soul Downtempo Funk Soul
Share

こちらもおすすめ

toast