Loose Ends - So Where Are You? (1985)
Loose Ends『So Where Are You?』
ロンドン出身の男女3人組トリオ、ルース・エンズ(Loose Ends)が1985年にヴァージン・レコーズ(Virgin Records)から発表したセカンド・アルバム。フィラデルフィア・ソウルの名匠ニック・マルティネリ(Nick Martinelli)をプロデューサーに迎え、名門シグマ・サウンド・スタジオで録音された。英国の黒人グループとして史上初となる全米R&Bチャート1位を獲得した金字塔「Hangin' On A String (Contemplating)」を収録した、80年代ブリット・ソウルの最高峰である。
制作背景・エピソード
メンバーはカール・マッキントッシュ(Carl McIntosh:ギター、ベース、ボーカル)、ジェーン・ユージン(Jane Eugene:リード・ボーカル)、スティーヴ・ニコル(Steve Nichol:キーボード、トランペット)の3名。ルース・エンズが持つロンドンならではのクールで抑制されたストリート感覚に、ニック・マルティネリによる洗練されたフィリー・サウンドのアーバンなプロダクションが完璧に噛み合った。
アルバムから先行カットされた「Hangin' On A String (Contemplating)」は、全英チャート13位を記録しただけでなく、本場アメリカのビルボードR&Bチャートで堂々の1位を獲得。英国のブラック・ミュージックが米国のメインストリームR&Bチャートの頂点に立った歴史的瞬間となった。なおアメリカでは、このシングルの大ヒットを受けて前作『A Little Spice』のUS盤に「Hangin' On A String」を追加収録する形で発売されたため、本国英国盤としての『So Where Are You?』はUKオリジナル仕様としての価値を色濃く残している。
サウンドと収録曲
全米を揺るがした「Hangin' On A String」のシンセベースと冷ややかなビートはもちろん、全英16位のヒットとなった軽快なシンセ・ファンク「Magic Touch」、デクスター・ワンゼル作/ジーン・カーンの名曲を絶妙な浮遊感とメロウネスでカバーした「The Sweetest Pain」、デヴィッド・ボウイの「Golden Years」のアーバンなディスコ・ファンク解釈など、捨て曲皆無の完成度を誇る。ジェーン・ユージンのスモーキーで艶やかな歌声と、緻密なエレクトロニック・ソウル・サウンドが全編を彩っている。
後世への影響・評価
「Hangin' On A String」の洗練されたビートと哀愁あふれるコード進行は、80年代後半のグラウンド・ビートやニュージャックスウィング、さらには90年代以降のR&Bやネオ・ソウルに決定的な影響を与えた。ソウルIIソウル(Soul II Soul)やインコグニート(Incognito)らの世界進出への道を切り拓いた記念碑的作品として、UKソウル史に燦然と輝く不朽の名盤である。
トラックリスト
- Soul
- A1 Magic Touch 3:55
- A2 A New Horizon 5:40
- A3 If My Lovin' Makes You Hot 5:02
- A4 So Where Are You? 4:40
- A5 Golden Years 3:50
- Heart
- B1 Hangin' On A String (Contemplating) 6:00
- B2 Give It All You Got 3:52
- B3 The Sweetest Pain 5:55
- B4 You Can't Stop The Rain 4:19
- B5 Silent Talking 5:00
動画プレイリスト
このアーティストについて
Loose Endsは、1980年にロンドンで結成された英国のソウル/R&Bグループだ。オリジナル・メンバーは、カール・マッキントッシュ、ジェーン・ユー...
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