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Marquis De Sadeは、1977年にフランス・ブルターニュ地方のレンヌで結成されたロック・バンドだ。ジャンルとしてはポストパンク/ニュー・ウェイヴに位置づけられ、レンヌのロック・シーンを代表する存在として知られている。中心になったのは、シンガーのPhilippe PascalとギタリストのFrank Darcelで、地元のバンドRats d'égoutsやPenthotal Lethalyのメンバーが合流して形になった。
結成当初の編成は流動的で、4年間で12回もメンバーが入れ替わったとされる。初期にはChristian Dargelos、Pierre Thomas、Frank Darcel、Philippe Pascalらが関わり、のちにDaniel Paboeuf、Serge Papaïl、Thierry Alexandre、Eric Morinière、Philippe Herpinといった名前も加わった。レンヌのロック史をまとめた資料では、1977年夏にDargelosとDarcelが始め、ThomasとキーボードのAlain Pottierが加わり、最初のライヴのあとにPascalが参加してバンドの方向性が固まったとされている。
Frank Darcelは結成時点で19歳だった。
Marquis De Sadeは1978年夏にシングル「Air-Tight Cell」/「Henry」を発表し、「Conrad Veidt」も出している。デビュー作『Dantzig Twist』は1979年7月にレンヌ近郊のスタジオDBで録音され、同年10月19日にPathe-Marconiから発売された。歌詞はフランス語と英語が混ざり、ドイツ的な要素を帯びた陰鬱なスタイルが特徴とされている。
2作目『Rue de Siam』は1981年1月19日発売。1980年にパリとロンドンで録音されていて、制作の過程ではバンド内の緊張もあった。パリではPascal抜きで演奏を録り、Pascalは単独でロンドンに行ってボーカルを録音したという。
影響源としては、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、デヴィッド・ボウイのベルリン三部作、ストラングラーズ、ジェームス・チャンスのホワイト・ファンク、トーキング・ヘッズなどが挙げられている。
AllMusicは、彼らの音楽をハワード・ディヴォートのMagazineに比べながら「ウィットに富み、暗く、刺激的な音楽」で、「よく模倣されるがめったに並ばれることのない」サウンドと評している。ビルボード誌も2枚のアルバムを「非常に影響力のある」作品として扱っている。
1979年ごろから、Marquis De Sadeは「レンヌ・ロック」と呼ばれるシーンの代表格になった。同じ1979年には、レンヌでトランスミュージカル(Trans Musicales)の第1回も開かれている。
1981年4月、レンヌのL'Espaceでの公演が最後になった。演奏陣はホワイト・ファンク方向を望んだ一方で、Pascalはそれに反対し、結果としてバンドはDarcel側のOctobreとPascal側のMarc Sebergに分かれた。
Darcelはその後、エティエンヌ・ダオのデビュー作『Mythomane』(1981年)でギターを担当し、『La notte, la notte』や「Tombé pour la France」のプロデュースも行っている。
2017年9月16日には、レンヌのLibertéで再結成公演を行い、3000人以上を集めて完売した。その後はパリ、リール、ストラスブールでも公演を実施している。
2019年9月12日にPhilippe Pascalが亡くなったあと、残ったメンバーは「Marquis」として活動を続け、『Aurora』(2021年)と『Konstanz』(2023年)を発表している。Frank Darcelは2024年3月にスペインのガリシアで亡くなった。