Siouxsie & The Banshees - A Kiss In The Dreamhouse (1982)
Siouxsie & The Banshees 1982

Siouxsie & The Banshees - A Kiss In The Dreamhouse (1982)

Rock Goth Rock

Siouxsie & The Banshees『A Kiss In The Dreamhouse』について

Siouxsie & The Bansheesの『A Kiss In The Dreamhouse』は、1982年に発表された作品だ。ロンドンで結成されたこのバンドは、Siouxsie Siouxの歌唱とSteven Severinのベースを軸に、時期ごとにギターやドラムの編成を変えながら活動してきた。いわゆるポストパンクの流れの中でも、のちにゴス・ロックと呼ばれる側面を強めていったバンドとして知られている。

この作品は、そうしたバンドの中でも、音の作り込みがかなり目立つ時期の1枚として語られることが多い。John McGeochがギターを担当していた時期で、曲ごとの輪郭がはっきりしている一方、装飾的な音の重なりも多い。バンドのキャリアの中では、初期の鋭さと、その後の表現の広がりが交差する位置づけの作品と見てよさそうだ。

日本盤の情報

  • アーティスト: Siouxsie & The Banshees
  • タイトル: A Kiss In The Dreamhouse
  • オリジナル・リリース年: 1982年
  • 盤のリリース年: 1982年
  • リリース国: Japan
  • レーベル: Polydor
  • カタログ番号: 28MM 0235
  • ジャンル: Rock
  • スタイル: Goth Rock

日本盤としてはPolydorからのリリースで、カタログ番号は28MM 0235。1982年という年は、バンドにとってもポストパンクからゴス寄りの表現へと進んでいく時期にあたる。レーベル面では、当時のPolydorの体制の中で出た国内盤という見方になる。

作品の位置づけ

Siouxsie & The Bansheesは、同時代のUKロックの中でも、The CureやJoy Division、Bauhausと並べて語られることが多い。とはいえ、単に「暗い音」とまとめるより、リズムの組み立てやギターの響きの扱いに個性があるバンドだ。『A Kiss In The Dreamhouse』では、その個性がかなり見えやすい。

この時期のJohn McGeochのギターは、単純なコードワークではなく、音の隙間を埋めるようなフレーズや、引っかかりのある響きが印象に残る。Siouxsieのボーカルも、感情を押し出すというより、語りと歌の中間を行き来しながら曲を引っ張る形だ。バンドの持つ緊張感と、スタジオ作品としての細部の作り込みが両方出ている印象がある。

曲について

このアルバムには、代表曲として触れられることの多い「Painted Bird」や「Slowdive」などが収録されている。とくに「Slowdive」は、バンドの中でもメロディとビートのバランスが分かりやすい曲として知られている。

一方で、アルバム全体はシングル曲だけでまとまるタイプではなく、曲間の流れや音の質感まで含めて聴く作品という印象が強い。派手なヒット狙いというより、バンドの表現をアルバム単位で組み立てた作品だ。

サウンドの印象

実際に聴くと、まず耳に入るのはギターの処理の細かさと、リズムの硬さだ。音数は多すぎないが、空間の使い方がはっきりしている。ベースとドラムが前に出る場面でも、全体が重く沈み込むだけではなく、曲によっては動きが見える。

ゴス・ロックという分類はつくものの、単純に雰囲気だけで押す作品ではない。曲の構造、音色の選び方、ボーカルの置き方がかなり整理されていて、1980年代前半のUKバンド作品らしい精密さがある。

同時代との関わり

1982年は、ポストパンク以降のUKロックがさらに細分化していく時期だ。Siouxsie & The Bansheesは、その中で、硬質なリズムと装飾的なギターを両立させる存在として位置している。The Cureが同時期に音の広がりを深めていった流れとも近いが、Siouxsie & The Bansheesのほうが、曲の輪郭や声の存在感はより前に出ているように感じられる。

結果として『A Kiss In The Dreamhouse』は、バンドの初期衝動だけでもなく、後年の洗練だけでもない、その中間にある作品として見えやすい。1982年のUKロックの空気を知るうえでも、ひとつの重要な記録になっている。

まとめ

『A Kiss In The Dreamhouse』は、Siouxsie & The Bansheesの中でも、音の作り込みと曲の構成がよく見える1982年の作品だ。John McGeoch在籍期のバンドらしいギターの動き、Siouxsie Siouxの歌唱、そしてポストパンクからゴス・ロックへ向かう流れが、アルバム全体にまとまっている。

日本盤のPolydor 28MM 0235は、そのオリジナル期の空気をそのまま伝える1枚として扱える。バンドの代表的な時期を確認するうえで、外しにくいタイトルのひとつだ。

トラックリスト

  1. A1 Cascade 4:24
  2. A2 Green Fingers 3:32
  3. A3 Obsession 3:51
  4. A4 She's A Carnival 3:40
  5. A5 Circle 5:23
  6. B1 Melt 3:47
  7. B2 Painted Bird 4:16
  8. B3 Cocoon 4:29
  9. B4 Slowdive 4:17

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