Brèche

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Brèche

Brècheとは

Brèche(ブレーシュ)は、1976年頃にカナダ・ケベック州シェルブルックで結成されたフォーク・ロック/プログレッシヴ・フォーク・バンドだ。フレンチ・カナディアンのトラッド・フォークを基調としながら、クラシック、室内楽、ジャズ、プログレッシヴ・ロックの要素を高度に融合させた音楽性で知られる。

結成の経緯

バンドは当初、Bolduc(ボルドゥック)という名前で活動を開始した。メンバーはサグネやセントローレンス川南部、ケベック州東部のレ・カントン・ドゥ・レストなど異なる地域の出身者で構成され、結成後約2年間にわたりケベック州内をツアーしながら曲作りを進めた。

1978年、バンド名をBrècheへと変更。この名前は彼らの生み出す音楽が「時間の裂け目」のように感じられたことに由来している。

メンバー構成

  • Jacques Joubert(ジャック・ジューベール) — violin
  • Marc Bolduc(マルク・ボルドゥック) — piano, flute, sax
  • Daniel Roussel(ダニエル・ルーセル) — acoustic guitar, lead vocals
  • Paul Bolduc(ポール・ボルドゥック) — bass, trombone

音楽的な特徴

Brècheの音楽は、ケベックの伝統的なフレンチ・フォークの旋律を土台にしている。そこへ室内楽的な緻密な編成、ジャズの即興性、プログレッシヴ・ロックのダイナミックな展開が重なるのが特徴だ。

特にヴァイオリン、フルート、ピアノが織りなすアコースティックな響きに加え、フォーク・ロックとしては極めて珍しいトロンボーンをアンサンブルに導入している点が際立っている。エレクトリックな派手さに頼らず、アコースティック楽器の多彩な組み合わせと構築美で聴かせる独自のサウンドを確立した。

アルバム『Carapace et chair tendre』と活動

Brècheは精力的なライブ活動を行い、トラッド・フォーク系のフェスティバルにも数多く出演した。1979年夏には、ケベックのインディー・レーベルLe Tamanoirから唯一のアルバム『Carapace et chair tendre(甲羅と柔らかな肉体)』を発表した。

しかし、アルバムの流通がケベック州内でも限られていたことや、プログレッシヴな音楽性を持つバンドでありながらトラッド・フォークの枠組みで紹介されることが多かったため、当時は十分な商業的露出を得ることが難しかった。1979年10月の公演を最後に、1980年初頭にはバンドは解散した。

後年の評価

現在、BrècheはConventumやHarmonium、Maneigeなどと並び、1970年代ケベックのプログレッシヴ・フォーク/室内楽ロックを語るうえで外せない重要な存在として再評価されている。

活動期間は短命だったものの、唯一残されたアルバムはフレンチ・カナディアン・フォークとプログレッシヴ・ロックの幸福な交差点を示す傑作として、世界中のプログレ/フォーク・コレクターから高く評価され続けている。

ジャンル・スタイル

Folk, World, & Country Rock Folk Rock
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