Vinyl Record Reviews
Cameron Winterは、ニューヨークを拠点に活動するシンガーソングライター/マルチ奏者で、ブルックリン出身のバンド「Geese」のリード・ボーカリスト兼メイン・ソングライターとして知られる。ソロでは、アコースティック・ギターやピアノを軸にした楽曲を発表しており、バンドの爆発的なサウンドとは異なる親密で詩的な世界を展開している。
Winterが広く注目されるきっかけになったのは、高校時代の仲間と結成したGeeseでの活動だ。2021年のデビュー作『Projector』で脚光を浴び、2023年の2作目『3D Country』では、サイケデリック・ロック、カントリー、ソウルを取り込んだダイナミックな音像を展開。変幻自在のボーカル・レンジと、アヴァン・ロック的な急展開を含むソングライティングで高い評価を獲得した。
2024年12月には、Partisan Recordsから初のソロ・アルバム『Heavy Metal』を発表した。タイトルとは対照的に、内容はアコースティック・ギターやピアノを主体としたフォーク、ソフト・ロック、ヴィンテージ感のあるソウルを中心にした作品。Geeseの激しいアンサンブルとは一線を画し、歌声とメロディの美しさを前面に出した繊細なリリシズムが光る。
2025年12月には、わずか23歳にして名門カーネギー・ホールのヘッドライナーとして単独ソロ公演を開催。この歴史的ステージは映画監督ポール・トーマス・アンダーソンとベニー・サフディによって撮影されるなど、音楽界のみならずカルチャー・シーン全体から熱烈な視線を注がれている。2026年1月にはニューヨークで行われたチャリティ公演に「Chet Chomsky」名義で出演するなど、Geeseのフロントマンとソロ活動の双方で現代インディー・シーンを代表する才能として存在感を高めている。