Vinyl Record Reviews
Maxwellは、アメリカ・ニューヨーク州ブルックリン出身のシンガー・ソングライター、ギタリスト、キーボーディスト、プロデューサーだ。1973年5月23日生まれで、本名はジェラルド・マックスウェル・リヴェラ。母がハイチ系、父がプエルトリコ系で、家族のプライバシーを守るためにミドルネームをそのままアーティスト名にしたとされる。
17歳のときにカシオのキーボードを手にして作曲を始め、1991年ごろからニューヨークのクラブで歌い始めた。1994年にはColumbia Recordsと契約している。ここからメジャーでの活動が本格化した。
1996年のデビュー作『Maxwell's Urban Hang Suite』は、リオン・ウェアとの共作曲を含むアルバムで、「Ascension (Don't Ever Wonder)」「Sumthin' Sumthin'」がヒットした。Billboard 200では36位、イギリスでもトップ30入りしている。
1997年6月には『MTV Unplugged』に出演し、自作曲に加えてケイト・ブッシュやナイン・インチ・ネイルズのカバーも披露した。続く1998年の『Embrya』はプラチナ認定を受け、2001年の『Now』はBillboard 200で初登場1位を記録した。
その後は8年ほど新作が途切れたが、2009年の『BLACKsummers'night』で再びBillboard 200の1位を獲得している。この作品ではグラミー賞の最優秀R&Bアルバムを含む2部門を受賞した。
ジャンルはFunk / Soul、スタイルはContemporary R&B、Neo Soulに分類される。Maxwellは、1990年代後半にネオ・ソウルを主流のリスナーへ広げた存在のひとりとして扱われることが多い。
楽曲では、R&Bを土台にした構成の上で、ファンクやソウルの要素を整理して聴かせるタイプだ。歌唱だけでなく、ギターやキーボード、制作面も担っている点が特徴として挙げられる。
Maxwellは、90年代のR&Bとネオ・ソウルの流れを語るうえで外しにくいアーティストだ。デビューからチャート上位作、長い沈黙を経た復帰作まで、作品ごとに記録が残っている。