Vinyl Record Reviews
Missy Elliott(ミッシー・エリオット)は、1971年7月1日生まれ、アメリカ・ヴァージニア州ポーツマス出身のラッパー、シンガー、ソングライター、プロデューサーだ。本名はMelissa Arnette Elliottで、Missy “Misdemeanor” Elliottの名義でも知られている。ジャンルはElectronic、Hip Hop、Funk / Soulにまたがり、スタイルとしてはContemporary R&BやPop Rapの要素も強い。
1990年代、ジョデシィのデヴァンテ・スウィングが率いた制作集団Swing Mobに参加し、R&BグループSistaで活動を始めた。その後、プロデューサーのTimbalandと組んで作詞・制作を進め、Aaliyahの『One in a Million』(1996年)に関わったことで注目を集めた。Missy Elliottのキャリアでは、このTimbalandとのコンビが早い段階から重要な位置を占めている。
1996年にはEast West Recordsと契約し、自身のレーベルThe Goldmind, Inc.を立ち上げた。ここからソロ活動が本格化する。
デビュー作は1997年の『Supa Dupa Fly』。Billboard 200で3位を記録し、先行シングル「The Rain」はプラチナ認定を受けた。この曲のミュージック・ビデオでは、大きなゴミ袋のようなジャンプスーツ姿が印象を残し、Missy Elliottのビジュアル面での特徴を強く示した。
その後もアルバムを継続して発表している。
シングルでは「Get Ur Freak On」が2002年のグラミー賞で最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンスを受賞し、Hot 100では2位まで上昇した。「Work It」も同部門でグラミーを獲得している。グラミー賞は通算4度の受賞歴がある。
Missy Elliottの作品は、実験的なサウンドと、型にはまらない映像表現で知られている。ラップとR&Bの間を行き来しながら、ビートの組み立て方や声の使い方に工夫がある。Timbalandとの共同作業では、当時のR&Bやヒップホップの中でも独特なリズム感を持つ楽曲が多く生まれた。
ミュージック・ビデオでも、衣装、カメラワーク、演出を含めて強い印象を残してきた。音だけでなく映像込みで作品を作るアーティストとして扱われることが多い。
バセドウ病(グレーブス病)の発症もあり、長く録音から離れていた時期がある。それでも2015年には第49回スーパーボウルのハーフタイム・ショーに出演し、2019年にはEP『Iconology』で14年ぶりに新作を発表した。
受賞歴も多い。2019年には女性ラッパーとして初めてソングライターの殿堂入りを果たし、同年にMTVのビデオ・ヴァンガード賞も受賞した。2023年にはロックの殿堂入りもしている。
販売面では世界で4000万枚を売り上げ、ニールセンの集計では史上最も売れた女性ラッパーとされている。2024年7月には初のヘッドライン・ツアー「Out of This World: The Missy Elliott Experience」も始まった。
Missy Elliottは、ラップ、R&B、ファンク、エレクトロニックの要素を横断しながら、制作と映像の両方で印象を残してきたアーティストだ。作品数、受賞歴、そして後続世代への影響を見ても、ヒップホップとR&Bの流れの中で重要な存在として語られている。