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Mustafa Özkent Ve Orkestrasıは、トルコ・アンカラ出身のギタリスト、作曲家、アレンジャー、プロデューサーであるMustafa Özkentが率いた楽団の名義だ。もっともよく知られているのは、1973年に発表されたアルバム『Gençlik İle Elele』である。
Özkentは1960年、メンバー全員が19歳以下のトルコのポップ・グループ「the Teenagers」でプロ活動を始めた。その後、1970年代初頭にはセッション・ギタリスト、アレンジャー、プロデューサーとして活動の幅を広げている。
演奏面では、サイケデリックやポップ/ロックの要素にR&Bのグルーヴとジャズの即興性を組み合わせる作風で知られる。さらに、ギターにフレットを追加するなど楽器そのものに手を加え、トルコ伝統音楽の旋法を演奏できるよう工夫していた。
このアルバムは、音質や制作の質にこだわったEvren Recordsと契約し、Özkent自身が選んだスタジオ・ミュージシャンを集めて録音された。主な参加者には、Cahit Oben(ギター)、Merih Dumlu(ベース)、Ümit Aksu(オルガン)がいる。
1972年にイスタンブールのGrafson Studiosで録音され、1973年に発表された。タイトルは「若者と手を取り合って」という意味で、収録曲では「Üsküdar'a Giderken」などトルコ各地の伝統民謡を、ロック、ジャズ、ファンク、サイケデリックの語法で組み直している。内容はインストゥルメンタル中心だ。
『Gençlik İle Elele』は発売当時、ほとんど注目されなかったが、2006年に英国のFinders Keepers Recordsが再発したことで、欧米で批評面・商業面の両方で評価を集めた。現在はアナトリアン・ファンク/サイケの名盤として扱われている。
Finders KeepersのAndy Votelは、Özkentを「アナトリアン・ポップのフランケンシュタイン博士」と評している。表現は強いが、トルコの伝統音楽、ロック、ジャズ、ファンクをつなぎ合わせた作業を指している。
Özkentは1975年にベルギーとオランダへ渡り、音楽を学んだ。その後はトルコでソロ作品の発表やプロデュースを続けている。再評価以降は海外公演も行い、Le Guess Who?やEuropaliaといったフェスティバルにも出演した。