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Niagaraは、クラウス・ヴァイスが手がけたドイツの実験的な音楽プロジェクトだ。プロフィール上では、1971年に結成され、1973年に解散したユニットとして記録されている。ジャンルはジャズ、フォーク、ワールド、ファンク/ソウル、ラテンにまたがり、スタイルとしてはフュージョン、アフロ・キューバン、アフロビートが挙げられている。
ヴァイスは1960年代から活動していたドラマーで、打楽器をバンドの中心に置く発想を前面に出した。Niagaraは、その考えを形にしたプロジェクトとして始まっている。
Niagaraは、クラウス・ヴァイスが「ドラマーとパーカッショニストだけでオーケストラを作る」という構想から始めた。ウェブ上の情報では、イギリス、アメリカ、ベネズエラ、ドイツなど、複数の国の演奏者を集めて編成されたとされる。
デビュー作にあたる1970年の作品では、のちにドイツのロック/ポップ・シーンで知られるウド・リンデンベルクや、後にアモン・デュールII、ポポル・ヴーで活動するダニエル・フィヒェルシャー、イギリス人ドラマーのキース・フォーシー、ベネズエラ出身のフアン・ロメロ、アメリカのコッチ・ブラックモンらが参加している。
Niagaraの初期作品は、旋律楽器を使わず、打楽器群だけで構成されている。収録曲は「Sangandongo」「Malanga」の2曲で、いずれも20分前後の長さがある。ジャズ、ロック、アフリカ音楽の要素を打楽器中心で組み立てた内容として紹介されている。
この時期のNiagaraは、通常のバンド編成とはかなり違う。メロディを前に出すよりも、リズムの重なりや推進力を軸に進む作りになっている。フュージョン、アフロ・キューバン、アフロビートという分類も、この編成と演奏内容を反映したものだ。
1971年の最初のアルバムが成功したあと、ヴァイスはバンドのコンセプトを変え、1972年には別の編成でフュージョン・ロック寄りの作品を制作した。さらに1973年には、再びパーカッション中心のフュージョンへ戻し、また別のメンバーでアルバムを残している。
活動期間は短いが、作品ごとに編成と方向性を変えていた点がNiagaraの特徴として整理できる。固定メンバーのバンドというより、コンセプトを軸に組み替えられるプロジェクトに近い動きだ。
参加者のその後も、Niagaraを追ううえで気になるところだ。ウド・リンデンベルクは、この時点ではドラマーとして参加していたが、のちにドイツを代表するロック/ポップ・アーティストとして活動する。
キース・フォーシーは、その後ジョルジオ・モロダーのバック・バンドを経て、プロデューサー/ソングライターに転身している。ビリー・アイドル関連作や、シンプル・マインズの「Don't You (Forget About Me)」を手がけ、さらに「Flashdance... What A Feeling」ではアカデミー歌曲賞を受賞した。Niagaraの参加者の中でも、後年のポップ・ミュージック史に関わる存在として知られている。
ダニエル・フィヒェルシャーも、のちにアモン・デュールIIやポポル・ヴーで活動している。Niagaraが、後のドイツ・ロックや実験音楽の周辺に人材を送り出していたことがわかる。
Niagaraは、短期間だけ活動した実験性の強いプロジェクトとして見ると整理しやすい。クラウス・ヴァイスが打楽器を中心に据えた構想を実際の録音へ落とし込み、1970年代初頭のドイツで独自の位置を作っていたグループだ。