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Pavlov's Dogは、1972年にアメリカ・ミズーリ州セントルイスで結成されたプログレッシヴ・ロック/AORバンドだ。バンド名は、イワン・パヴロフの条件反射の実験に由来する。オリジナル・メンバーには、David Surkamp(ヴォーカル)、Steve Levin(ギター)、David HamiltonとDoug Rayburn(キーボード)、Rick Stockton(ベース)、Mike Safron(ドラムス)、Siegfried Carver(ヴァイオリン)がいた。
このバンドの名前が広く知られるきっかけになったのは、1975年のデビュー作『Pampered Menial』だ。ABC Recordsから最初に出たあと、Columbia Recordsからも再発され、短い期間に2つのレーベルから流通した形になった。プロデュースはSandy PearlmanとMurray Krugmanが担当している。
この作品では、David Surkampの高音域のヴォーカルが強く印象に残る。加えて、ヴァイオリンを前面に置いた編成も特徴で、一般的なギター主体のロックとは少し違う聴き心地を作っている。シングル「Julia」はオーストラリアで79位を記録した。
1976年の2作目『At the Sound of the Bell』では、サックスのMichael Breckerや、Roxy MusicのAndy Mackayがゲスト参加している。ドラムはMike Safronの不在を補う形でBill Brufordが担当した。参加メンバーを見ると、当時のPavlov's Dogが単独のバンドというより、周辺のプログレ系ミュージシャンとつながりながら制作を進めていた様子が見えてくる。
1977年には3作目『Has Anyone Here Seen Sigfried?』が録音されたが、当時は正式発売されなかった。のちに『The St. Louis Hounds』というタイトルのブートレッグとして流通し、2007年になってリマスターとボーナス・トラック付きで正式リリースされている。
アルバムのセールスは伸びず、バンドは1977年に一度解散した。
その後、Pavlov's Dogは1990年に再結成している。さらに2004年の再集結コンサートを経て、2005年以降はヨーロッパを中心にツアー活動を続けている。現在までのメンバー情報には、David Surkampを中心に、Sara Surkamp、Saylor Surkamp、Doug Rayburn、Rick Stockton、Steve Scorfina、Siegfried Carver、David Hamilton、Mike Safron、Phil Ring、Steve Bunck、Rick Steiling、Kirk Sarkisian、Abbie Steiling、Nathan Jatcko、Amanda McCoy、Manfred Plötz、mark maher の名前が挙がっている。
Pavlov's Dogの特徴としてまず挙げやすいのは、ヴァイオリンを含む編成だ。プログレッシヴ・ロックの中でも、ストリングスの使い方が前に出るバンドは限られているので、ここはかなり見分けやすいポイントだ。
もうひとつは、David Surkampの独特な高音ヴォーカルだ。プロフィールでもこの声がバンドの知名度に関わっているとされていて、実際、曲の印象を大きく左右する要素になっている。ロック、Prog Rock、Art Rock、さらにAORの文脈でも語られることがあるのは、この声とアレンジの組み合わせが理由として大きい。
ウェブ上の情報を見ると、Pavlov's Dogはプログレ系のアーカイブやデータベースで継続的に扱われている。ProgArchives、ProgGnosis、Babyblaue Seiten、AllMusic、Discogs関連の記録があり、プログレッシヴ・ロックの文脈で参照される機会が多いバンドだと分かる。David Surkamp自身のサイトもあり、現在もバンドの動きを追える状態になっている。
Pavlov's Dogは、1970年代のアメリカ産プログレの中でも、声と編成でかなり早い段階から個性を示したバンドだ。デビュー作から再結成後の活動まで、資料を追うだけでも動きの多いグループで、初期作と後年のライブ活動の両方を見ていくと流れがつかみやすい。