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Psyché(プシュケ)は、イタリア・ナポリを拠点に活動するバンドだ。2018年に、Marcello Giannini(ギター)、Andrea De Fazio(ドラム)、Paolo Petrella(ベース)の3人で始まり、その後はシンセサイザーのRoberto Porzioが加わって4人編成になっている。
もともと3人は、Nu Geneaのライヴ・バンドでリズム隊を務めていた。2018年のNu Geneaとの最初のツアーのあと、少ない要素で組み立てるミニマルな音楽を追求するためにPsychéを立ち上げた。
メンバーは、ナポリの音楽シーンで約20年活動してきた経歴を持つ。New Neapolitan Powerと呼ばれる動きの第1波の時期には、SlivovitzやRevenaz Quartetなどで演奏していた。
さらにGianniniとDe Fazioは、マス・ロックのデュオArduoでも共演している。近年はシンセ・ポップのデュオFratelli Malibuでも一緒に活動していた。
バンド名は、古代ギリシャ語で「魂」「心」を意味する言葉に由来する。サイケデリック・ファンクへの関心を示す名前として使われている。
音楽面では、サイケデリア、グルーヴ、即興を軸にしている。南ヨーロッパ、バルカン、アナトリア、北アフリカなど、地中海周辺の音楽要素を取り込みながら、コズミック・ファンク、デザート・ブルース、クンビア、ダブ、ジャズを横断する作りになっている。アナログ・シンセとベースラインが土台にあり、音数を詰め込みすぎず、催眠的なリズムを重ねる構成が特徴になっている。
Psychéは、2023年5月19日にFour Flies Recordsからセルフタイトルのデビュー・アルバム『Psyché』をリリースした。カタログ番号はFLIES59で、全8曲、約33分の作品だ。
このアルバムでは、アフロビートとクンビアの要素が前面に出ている。先行シングルは「Cumbia Mahàre」と「Kuma」。冒頭曲「Kuma」は、イタリア本土で最初の古代ギリシャ植民市だったクーマに由来するタイトルで、ナポリ近郊に遺跡が残る場所でもある。ほかの曲名にも古代や神話に関する語が使われていて、地中海世界の歴史的なイメージと結びついた構成になっている。
デビュー作から約3年後の2026年、Psychéは同じくFour Flies Recordsから2作目『Psyché II』を発表した。カタログ番号はFLIES81だ。
前作が時代を超えた神話的な地中海を描いていたのに対して、この作品では、地中海を文化同士をつなぐ現代的で流動的な場として捉えている。ナポリをその交差点として位置づけている点もポイントだ。控えめながら政治的な側面を帯びている点も、前作との違いだ。
収録曲は「Nyama」「Hurriya (We Must Resist)」「Yagé」「Cumana Dub」「Sabir」「Tropikal Halal」「Yallah!」「Sahra Azul」の8曲。「Hurriya (We Must Resist)」ではZiad Trabelsiがアラビア語で歌い、抵抗と自由をテーマにしたアナトリアン・ロック寄りの曲になっている。「Yallah!」では、元Altın GünのMerve Daşdemir(MERVE)がトルコ語で歌っている。この曲はアルバムからの3枚目のシングルとして先行公開された。