Psyché - Psyché II (2026)
Psyché『Psyché II』
ナポリのバンドPsychéによる2作目『Psyché II』は、2026年3月にローマのFour Flies Recordsから登場した。2023年のセルフタイトル作『Psyché』から3年ぶりとなる作品で、今回は4人編成へと広がっている。中心にいるのはMarcello Giannini、Andrea De Fazio、Paolo Petrellaの3人で、ここにRoberto Porzioが加わった。彼らはそれぞれParbleu、Bassolino、Nu Genea Live Bandなど、ナポリのさまざまな現場で経験を重ねてきたミュージシャンでもある。
制作背景と参加メンバー
Four Flies Recordsは、イタリア映画の黄金期サウンドトラックやライブラリー音楽の発掘で知られるレーベル。レーベルの紹介によれば、デビュー作が神話的で時代を超えた地中海を描いたのに対し、『Psyché II』では視野をさらに広げ、地中海を人々と音楽の伝統をつなぐ「現代の共通語」として捉えている。
制作面では、アナログ・シンセと推進力のあるベースラインを軸に、少ない要素で深いグルーヴを作る方針が取られた。そこにコズミック・ファンク、デザート・ブルース、クンビア、ダブ、ジャズの要素が織り込まれている。ナポリは、北アフリカや中東の響きとブラジルやコロンビアの影響が交差する場所として描かれている。
2つの共演曲を通じて、ささやかな政治的な層も加えられている。2曲目の「Hurriya (We Must Resist)」にはZiad Trabelsiが参加し、アラビア語で歌われるアナトリアン・ロック風の曲で、抵抗する力と自由を讃える。「Yallah!」には元Altın GünのMERVEが参加し、中東風のダンス・リズムに乗せてトルコ語で歌われる、二枚舌を誇らしげに暴いてみせる曲と紹介されている。
時代の文脈
Psychéの3人は、20年近くナポリの音楽シーンで活動してきた面々で、Nu Geneaのライヴ・バンドではリズム隊を担ってきた。
批評面では、UK VibeのImran Mirzaが4/5を付け、トルコのフォーク、ロック、西洋のサイケデリア、瞑想的で映画的な美学が溶け合っていると評した。さらに、「アナトリアン・ロックの躍動」と「アフロビートのグルーヴ志向のスタイル」が際立つとも述べている。多様なスタイルを行き来しながらも、実験的に聞こえる部分はなく、明確なヴィジョンを持った集団の作品だとまとめている。
同じレビューでは、最後に本作を、Four Fliesが発掘するべき「禁じられた1970年代のマカロニ・ウエスタン」のサウンドトラックだと冗談めかして結んでいる。
リリースのかたち
盤はブラック・ヴァイナルで、ネオン・カラーのスリーブ仕様。イタリア盤として出ており、Four Flies Recordsのカタログ番号はFLIES 81。
トラックリスト
- A1 Nyama 4:08
- A2 Hurriya (We Must Resist) 3:26
- A3 Yagé 4:10
- A4 Cumana Dub 5:44
- B1 Sabir 3:38
- B2 Tropikal Halal 5:14
- B3 Yallah! Feat. Merve 4:43
- B4 Sahra Azul 5:08
動画プレイリスト
このアーティストについて
Psyché(プシュケ)は、イタリア・ナポリを拠点に活動するバンドだ。2018年に、Marcello Giannini(ギター)、Andrea De Fazio(ドラム)、Paolo Petr...
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