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Soft Cellは、Marc Almond(ヴォーカル)とDave Ball(シンセサイザー)による英国のシンセ・ポップ・デュオだ。ジャンルはElectronic、Pop、スタイルはNew WaveやSynth-popに分類されることが多い。1978年にリーズ・ポリテクニックで出会った2人が結成し、1980年代初頭のエレクトロ・ポップを代表する存在として知られる。
Soft Cellの名前が広く知られるきっかけになったのは、1981年の「Tainted Love」だ。Gloria Jonesのノーザン・ソウルの楽曲をカヴァーしたこの曲は、17か国で1位を獲得した。英国では105万枚を売り上げ、1981年に2番目に売れたシングルになっている。米国ではBillboard Hot 100に43週チャートインし、その長さがギネス記録として扱われた。
同年のデビュー・アルバム『Non-Stop Erotic Cabaret』も全英5位を記録した。ここから「Bedsitter」(全英4位)、「Say Hello, Wave Goodbye」(全英3位)、アルバム未収録の「Torch」(全英2位)と、シングルが続けてチャートに入っている。初期のリミックス・アルバムのひとつ『Non-Stop Ecstatic Dancing』もこの時期の作品だ。
Soft Cellの楽曲は、恋愛やロマンスを扱う一方で、ナイトライフ、性、異性装、ドラッグ、殺人、若者の苛立ちといった都市の暗部も題材にしている。歌詞の題材はかなりはっきりしていて、80年代のポップ・シーンの中でも独特の位置を占めている。
音の面では、Marc Almondの歌とDave Ballのシンセサイザーが軸になる。2作目『The Art Of Falling Apart』では、Dave Ballが当時新しい機材だったフェアライトCMIを使っている。電子音を前面に出しながら、ポップ・ソングとしての輪郭も保っているところがSoft Cellらしい。
1982年の『The Art Of Falling Apart』のあと、商業的な圧力と芸術的な志向の衝突が強まり、1984年1月にハマースミス・パレでの公演を最後に解散した。その後に3作目『This Last Night... In Sodom』が発表されている。
Marc Almondはソロ活動を続け、2人は2001年に再結成した。2002年には4作目『Cruelty Without Beauty』を発表している。2018年にはロンドンのO2アリーナで、最後の英国公演とされた再結成ライヴを行った。2022年には5作目『Happiness Not Included』が出ている。
2025年10月22日にはDave Ballが66歳で死去した。遺作となるアルバム『Danceteria』は2026年9月の発表が予定されていた。Soft Cellの活動史をたどるうえで、Dave Ballの存在は大きい。
80年代のシンセ・ポップをたどるとき、Soft Cellはかなり早い段階で触れておきたいデュオだ。ヒット曲だけでなく、アルバム単位でも当時の空気が見えやすい。