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TransAtlanticは、1999年に結成された多国籍のプログレッシブ・ロック・スーパーグループだ。中心にいるのは、Spock's BeardのNeal Morse(ボーカル/キーボード)とDream TheaterのMike Portnoy(ドラム)。そこに、The Flower KingsやKaipaで活動してきたRoine Stolt(ギター)、MarillionのPete Trewavas(ベース)が加わっている。アメリカ、イギリス、スウェーデンのメンバーで構成される点も、このバンドの特徴になっている。
結成時には、Fates WarningのJim Matheosがギタリスト候補だったが、最終的には参加しなかった。その代わりにRoine Stoltが加わり、現在の布陣が固まった。バンド名については、正式決定の前に「Second Nature」という案もあったという。
デビュー作は2000年の『SMPT:e』。このタイトルは、4人の姓の頭文字と、録音用タイムコード規格の「SMPTE」をかけたものだ。収録曲には30分を超える組曲もあり、YesやGenesisに通じるシンフォニック・プログレとして受け止められた。
2001年には2作目『Bridge Across Forever』を発表した。その後はアメリカとヨーロッパでツアーを行い、『Live in America』『Live in Europe』といったライブ盤も残している。ライブでは、Beatles、Genesis、Pink Floydのカバーも演奏していた。
2002年、Neal Morseがキリスト教音楽に専念するためSpock's Beardを脱退すると、Mike Portnoyは「彼抜きで続けることは考えられない」として、TransAtlanticも活動を止めた。
その後、2009年4月に正式再結成。10月には、77分の1曲で構成された3作目『The Whirlwind』を発表した。2014年の『Kaleidoscope』はオリジナル5曲とカバー8曲を収録し、Progressive Music Awardsの年間最優秀アルバム賞を受賞している。2021年には『The Absolute Universe』をリリースし、『The Breath of Life』と『Forevermore』という内容の異なる2つの版で発表された。
TransAtlanticの音楽は、長尺曲、組曲形式、複数パートで進む構成が目立つ。デビュー作からして30分超の組曲を含み、その後も1曲でアルバムの大半を占める作品を出している。演奏面では、Neal Morseの鍵盤と歌、Roine Stoltのギター、Pete Trewavasのベース、Mike Portnoyのドラムがそれぞれはっきり役割を持っている。
影響源としては、YesやGenesisがまず挙がる。ライブでBeatles、Genesis、Pink Floydの曲を取り上げている点からも、70年代プログレやクラシックなロックの文脈を意識したバンドだと見てよさそうだ。メンバーの経歴を見ても、Spock's Beard、Dream Theater、The Flower Kings、Marillionといったプログレ系の主要バンドが並んでいる。
ツアーでは、Pain of SalvationのDaniel Gildenlöwがギター/キーボードのサポートとして参加することがある。正式メンバーではないが、ライヴ活動では重要な役割を担っている。
公式サイトやSNS、音楽データベースでも情報を追いやすい。作品や活動の確認には、公式サイト、Facebook、Instagram、YouTube、Prog Archives、AllMusic、Wikipediaなどが使える。
TransAtlanticは、メンバーそれぞれのキャリアがそのまま持ち寄られたようなバンドだ。作品数は多くないが、各作で長尺の構成や引用、カバー曲の扱いまで含めて、プログレッシブ・ロックの作法を丁寧に積み重ねてきた。