Mantis

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Mantis

Mantisとは

Mantisは、フィジー出身のロック/ファンク・ソウル系バンドだ。1970年代に活動していたが、もともとはスバのナイトクラブ「The Golden Dragon」でハウス・バンドを務めていた The Dragon Swingers というグループだった。クラブで演奏を重ねる中で、ロックやファンクを中心にレパートリーを広げ、のちにMantisへ改名している。

前身はスバのクラブ・バンド

The Dragon Swingersは、1960年代末から1970年代初めにかけて、スバのクラブ「The Golden Dragon」の常連バンドとして活動していた。メンバーは楽譜を使わず、耳で覚えて演奏する独学のミュージシャンたちだった。日常的にSantanaのカバーを含むロックやファンクを演奏していたことが、後の音作りにもつながっている。

主なメンバーは、ギター/ボーカルで音楽的な中心人物だった Waisea “Wise” Vatuwaqa、ベース/ボーカルの Joe Heritage、ドラムの Paul Stephen、キーボードの Ronnie “Paspatu” Sammuel、パーカッション/ギター/ボーカルの Rupeni Davui だ。

ニュージーランドで録音された唯一のアルバム

1973年初め、フィジーを訪れていた映画関係者の誘いをきっかけに、メンバーの大半はニュージーランドのウェリントンへ渡った。約4か月の滞在のあいだにPolygramとのつながりができ、バンド名をMantisに変更して、唯一のアルバム『Turn Onto Music』をウェリントンのスタジオで録音している。

このアルバムはVertigoレーベルから、1973年にニュージーランド国内のみでリリースされた。収録内容はファンク・ロックのカバー曲とオリジナル曲で構成されていて、ガレージ感のあるSantana風の質感をもつ作品として扱われている。

音楽的な特徴

Mantisの特徴は、クラブで鍛えた演奏力と、即興性の強さにある。とくに3部構成の「Island Suite」は、ほとんど事前の取り決めなしに作られたとされている。楽譜中心ではなく、耳で覚えて演奏するスタイルだったこともあって、演奏には現場感がある。

  • ジャンルの軸はロックとファンク/ソウル
  • 演奏の土台には、クラブ・バンドとしての経験がある
  • Santanaを思わせるギター主体のロック色がある
  • ファンク寄りのリズムと、即興的な展開が入る
  • アルバム全体はカバー曲とオリジナル曲が混在している

短命だった活動とその後

Mantisは、ホームシックでメンバーがフィジーへ戻ったため、半年ほどで解散した。その後はメンバーそれぞれが太平洋地域で音楽活動を続けている。Vatuwaqaは1980年代にフィジーのゴスペル作品の制作に関わり、Davuiはオーストラリアでレゲエ・バンドと共演した。

後年の評価

『Turn Onto Music』は、のちにサイケ・ロックのコレクターのあいだでカルト的な人気を集めた。オリジナル盤は高値で取引されるようになっている。2015年には300枚限定で公式再発され、これはフィジーの1960〜70年代ロック・バンドの作品としては初の公式再発だった。発売当日に完売したという記録も残っている。

参考にしたポイント

今回のMantisは、フィジーのクラブ文化の中で育ったバンドが、ニュージーランドで1枚だけアルバムを残したケースとして押さえておきたい。ロック、ファンク、ソウルを行き来しつつ、Santana系のカバーや即興的な演奏が入るあたりに、このバンドの現場感が出ている。活動期間は短いが、アルバムは後年まで掘り返されることになった。

ジャンル・スタイル

Funk / Soul Rock Funk Prog Rock
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