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Tribo Massáhiは、1970年代初頭のブラジルで活動したアフロ・ブラジリアン/サイケデリック・ファンク・グループ。中心人物は、「オ・エンバイシャドール(O Embaixador=大使)」と名乗っていたセバスチャン・ホザ・ジ・オリヴェイラ(Sebastião Rosa de Oliveira、1934〜1996年)である。
セバスチャン・ホザ・ジ・オリヴェイラは、ミナスジェライス州レオポルジナの生まれ。俳優、詩人、黒人運動の活動家としても活動し、ソラーノ・トリンダーヂの劇団やテレビ局TVトゥピなどで活躍した。英語やフランス語も流暢に操ったことから、「大使(エンバイシャドール)」の愛称で呼ばれていた。
Tribo Massáhiが残したアルバムは、1971年(または1972年)に弱小レーベルRiver'sから出た『Estrelando Embaixador』のみである。この作品は、A面・B面それぞれが曲間なしのノンストップ・メドレーで構成されている。
音の中心には、アフロ・サンバ、サイケデリック・ロック、ファズ・ギター、泥臭いファンクのグルーヴがある。さらに、カンドンブレの儀式性、ナゴ語(ヨルバ系方言)の祈祷詠唱、女性コーラス、深めのスタジオ・エフェクトが重なっている。裏ジャケットでは、彼らのビートを「ラクダの歩みにインスパイアされたリズム」として“Oga”と名付けている。
『Estrelando Embaixador』は、オリジナル盤のプレス数が極めて少なかったため、長いあいだ幻の盤として扱われてきた。海外のレコード・コレクターやDJの間では、「ブラジリアン・サイケ/アフロ・ファンクの最高峰(聖杯=ホーリー・グレイル)」として数千ドル単位で取引される伝説的存在となった。
長らくリーダーの正体も謎に包まれていたが、ジャーナリストのイタマール・ダンタスらの調査によってセバスチャン・ホザ・ジ・オリヴェイラの経歴が解明された。2015年にはサンパウロのレーベルGoma Gringaから詳細な解説付きで初のリイシューが実現し、アフロ・ブラジル文化の力強いルーツとサイケデリアの奇跡的な融合として世界的な再評価を獲得した。