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Wilson Pickett(ウィルソン・ピケット)は、1941年3月18日にアラバマ州プラットヴィルで生まれ、2006年1月19日に逝去したアメリカの偉大なソウル/R&Bシンガー。「ウィキッド・ピケット(The Wicked Pickett)」の異名を持ち、ゴスペル仕込みの強靭で野性的なシャウトと圧倒的なドライヴ感あふれる歌唱で、1960年代サザン・ソウルの黄金期を牽引した。
少年期を過ごしたデトロイトでゴスペル隊「バイオリン・エアーズ」などに参加して歌声を磨き、1960年代初頭にはヴォーカル・グループ「ザ・ファルコンズ」のリード・ヴォーカルとして「I Found a Love」をヒットさせ脚光を浴びた。
その後ソロに転向し、名門アトランティック・レコーズ(Atlantic Records)と契約。プロデューサーのジェリー・ウェクスラーに見出され、サザン・ソウルの最前線へと身を投じることとなる。
1965年、メンフィスのスタックス・スタジオにてスティーヴ・クロッパーらと共作・録音した「In the Midnight Hour」が全米R&Bチャート1位を獲得。ディレイド・バックビートを取り入れた先鋭的なリズムとピケットの咆哮は、世界中に強烈なサザン・ソウル・ブームを巻き起こした。
その後、アラバマ州マッスル・ショールズのフェイム・スタジオ(FAME Studios)に拠点を移し、名プロデューサーのリック・ホールや名高いスタジオ・ミュージシャン「スワンパーズ」とともに黄金期を築く。「Land of 1,000 Dances(ダンス天国)」「Mustang Sally」「634-5789」「Funky Broadway」など、現在も愛される骨太な大ヒット曲を連発した。
1968年にはザ・ビートルズの「Hey Jude」をカバー。当時まだ無名だったセッション・ギタリスト、デュアン・オールマンの情熱的なギター・ソロをフィーチャーしたこの名演は、後のサザン・ロック誕生の決定的な契機となった。
1991年には「ロックの殿堂」入りを果たし、ソウルやファンクにとどまらず、ロックやブルースなどジャンルを超えて無数のシンガーに決定的な影響を与え続けている。