X-Ray Spex

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X-Ray Spex

X-Ray Spexとは

X-Ray Spex(エックス・レイ・スペックス)は、1976年にロンドンで結成されたイギリスのパンク・ロック・バンドだ。中心にいたのは、圧倒的なカリスマ性と叫び声のような強烈なヴォーカルを持つPoly Styrene(ポリー・スタイリン、本名 Marianne Joan Elliott-Said、1957–2011)で、1977年のロンドン・パンク・ムーブメント屈指の重要バンドとして歴史に名を刻む。

編成には、サックスのLora Logic(ローラ・ロジック、後にSteve “Rudi” Thomsonへ交代)、ギターのJak Airport(ジャック・エアポート、本名Jack Stafford)、ベースのPaul Dean、ドラムのB.P. Hurdingらが参加した。

音楽的な特徴

X-Ray Spexのサウンドの最大の特徴は、直線的で荒々しいパンク・ロックに、けたたましく鳴り響くサックスを前面で大胆に組み合わせた点にある。ギター、ベース、ドラムの疾走感にサックスの金切り声が重なり、当時のパンク・シーンでも唯一無二の存在感を放った。

もう一つの特徴は、Poly Styreneが紡ぐ痛烈な歌詞だ。消費社会、人工物、プラスチック文化、アイデンティティの危機を批評的に捉え、日常の表面を鋭く撃ち抜いた。歯列矯正器具とネオンカラーの衣装を身にまとい、従来のポップスター像や男性中心主義のロック規範を真っ向から拒絶した彼女の姿勢は、パンク界におけるフェミニズムの象徴となった。

代表曲とアルバム

1977年のデビュー・シングル「Oh Bondage Up Yours!」は、「女の子はおとなしく見られるだけで口を出すなと言う奴がいるが、私の考えはこうよ――束縛なんてくたばりやがれ!」という冒頭の叫びから始まるパンク史屈指のアンセムとして語り継がれている。

1978年のアルバム『Germfree Adolescents(無菌思春期)』は、バンドの代表作でありパンク史上の金字塔として名高い。収録曲には「The Day the World Turned Day-Glo」「Identity」「Germ Free Adolescents」などがあり、キャッチーなメロディと疾走するアンサンブルに乗せて現代社会へのアイロニーを鮮烈に歌い上げた。

活動歴の流れ

バンドは1976年に結成され、1977年から1978年にかけて精力的に活動したが、1979年にPoly Styreneの脱退に伴い解散した。Poly Styreneはソロ作『Translucence』を発表した後にクリシュナ信仰に入った。

一方、Jack StaffordとPaul HurdingはSal Soloらとともにニュー・ロマンティック/シンセポップ・バンドClassix Nouveauxを結成した。

X-Ray Spexは1991年や1995年(アルバム『Conscious Consumer』)、2008年に散発的な再結成ライヴを行ったが、2011年にPoly Styreneが乳がんのため逝去した。

影響と位置づけ

X-Ray Spexは、パンクのスピードと攻撃性に加え、サックスの導入や知性あふれる歌詞、そしてPoly Styreneの唯一無二の表現によって、ライオット・ガール運動や後進のオルタナティヴ・ロックに多大な影響を与えた。Sex PistolsやThe Clashとは一線を画す視点から当時の社会を撃ち抜いた、パンク史における最重要バンドの一つである。

ジャンル・スタイル

Rock Punk
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