Bill Withers - +'Justments (1974)
Bill Withers『+'Justments』について
Bill Withersの『+'Justments』は、1974年にUSのSussexから発表された作品だ。ソウルを軸にした楽曲が並ぶ、Withersの初期キャリアを知るうえで外せないアルバムである。
Bill Withersは1938年、ウェストバージニア州スラブフォーク生まれ。音楽活動を始めるのが遅かったことで知られ、ロッキードで働きながらデモを作り、1971年に『Just As I Am』でアルバム・デビューしている。『+'Justments』は、その後の流れの中で出た2作目のスタジオ・アルバムにあたる。
作品の位置づけ
Bill Withersといえば、「Ain’t No Sunshine」や「Lean on Me」のような楽曲で広く知られるが、『+'Justments』はそうした代表曲のイメージを支える、初期の重要作のひとつだ。Sussex時代のWithersは、飾りを抑えた歌と、曲そのものの強さで存在感を示していた時期で、このアルバムもその流れの中にある。
同じ時代のソウルやファンクの作品と比べると、派手なアレンジで押すタイプではなく、歌と演奏の距離感が近い。Otis ReddingやCurtis Mayfieldのように歌の芯で聴かせるソウルの系譜に置いて語られることが多い作品だ。
サウンドの印象
実際に聴くと、Bill Withersの声の低さと、言葉の置き方がまず耳に残る。力で押すというより、少し後ろから入ってくるような歌い方で、フレーズの間にある余白がはっきりしている。演奏はその歌を邪魔しない作りで、リズムのうねりやベースの動きが曲を前に進める場面が多い。
派手な盛り上がりを連発するアルバムではないが、1曲ごとの輪郭が見えやすく、Withersの語り口がよく出ている。歌詞を追いながら聴くと、日常の感情や人間関係をそのまま置いたような感触がある。
代表曲・注目曲
『+'Justments』で特に知られるのが「Heartbreaker」だ。Bill Withersの楽曲の中でも比較的よく知られた曲で、アルバムの中でも印象に残る1曲として扱われることが多い。
また、アルバム全体としては、後年のベスト盤で単独曲が取り上げられることもあり、Withersの初期作品群を辿るうえでの接点になっている。
レーベルと時代背景
リリース元のSussexは、1970年代前半のロサンゼルスを拠点としたレーベルで、Clarence Avantが設立したことで知られる。Bill Withersの初期録音を支えたレーベルでもあり、この時期のWithers作品を語るうえで重要な存在だ。
SussexはBuddaah配給のもとで活動し、1975年に閉鎖されている。Bill Withers自身もその後Columbiaへ移籍しており、『+'Justments』は、Sussex期の流れの中で残されたアルバムとして位置づけられる。
まとめ
『+'Justments』は、Bill Withersの歌の魅力がはっきり出た1974年作だ。ソウルの基本形を押さえつつ、過剰に飾らない作りが印象に残る。代表曲「Heartbreaker」を含むことで、初期Withersのアルバムとしても見えやすい一枚である。
トラックリスト
- A1 You 5:18
- A2 The Same Love That Made Me Laugh 3:23
- A3 Stories 2:42
- A4 Green Grass 3:08
- A5 Ruby Lee 3:16
- B1 Heartbreak Road 3:06
- B2 Can We Pretend 3:47
- B3 Liza 3:02
- B4 Make A Smile For Me 3:14
- B5 Railroad Man 6:24
関連動画
- Ruby Lee
- You
- The Same Love That Made Me Laugh
- Stories
- Heartbreak Road
- Green Grass
- Can We Pretend
- Liza
- Make a Smile for Me
- Railroad Man