Leroy Hutson - Love Oh Love (1973)
Leroy Hutson『Love Oh Love』(1973年)
Leroy Hutsonの『Love Oh Love』は、1973年にUSのCurtomから出たソウル・アルバムです。Leroy Hutsonは、The Impressionsの元リード・シンガーとしても知られる人物で、ソロ転向後の初期を代表する作品のひとつとして位置づけられます。CurtomはCurtis MayfieldとEddie Thomasによって設立されたシカゴのレーベルで、いわゆる70年代シカゴ・ソウルの流れを語るうえで外せない存在です。
作品の位置づけ
Hutsonは1945年生まれのアメリカのヴォーカリスト、キーボーディスト、ソングライター、プロデューサーです。Donny Hathawayのルームメイトだったことでも知られ、The ImpressionsではCurtis Mayfieldの後任としてリード・シンガーを務めました。その後、1973年にグループを離れてソロ活動へ移行し、Curtomには1979年まで在籍しています。『Love Oh Love』は、そのソロ活動が本格化した時期の作品として聴かれる盤です。
この時期のCurtom作品らしく、派手に押し出すというより、歌と演奏のまとまりでじわじわ聴かせるタイプのアルバムという印象を持つ人が多い作品です。Hutsonの声は、The Impressionsで培った滑らかさと、ソロならではの落ち着いた運びが前面に出やすいタイプで、同時代のシカゴ・ソウルや、Curtis Mayfield周辺の作風と並べて語られることが多いです。
サウンドと聴きどころ
ジャンル表記はFunk / Soul、スタイルはSoul。Curtom周辺の音作りを思わせる、リズムの置き方とメロディの運びが見どころになりやすい作品です。Leroy Hutsonの作品は、派手なヒット狙いというより、曲ごとのグルーヴと歌のニュアンスで聴かせる傾向があり、このアルバムもその延長線上にある盤として受け取られているようです。
ヒット曲や代表曲という意味では、Hutsonのキャリア全体ではThe Impressions時代の共作「The Ghetto」がよく知られていますが、『Love Oh Love』自体は、アルバム単位で語られることの多い作品です。1曲だけを切り出すより、通して聴いたときの流れで魅力が出やすいタイプのレコードです。
同時代の文脈
1973年のUSソウルは、シカゴ、フィラデルフィア、メンフィスなど各地で独自の作風が並立していた時期です。Curtomの作品群は、その中でもシカゴ寄りの洗練とメッセージ性を持つ流れとして見られることが多く、Leroy Hutsonのソロ作もその文脈に置かれます。Curtis Mayfield、The Impressions、Donny Hathawayといった名前と並べて語られやすいのも、この作品の背景を考えるうえで自然です。
レーベルについて
オリジナル盤はCurtomのCRS-8017。Curtomはシカゴ発のソウル・レーベルで、初期はBuddah Records流通の8000番台・8600番台、のちにWarner流通の5000番台へ移っていきます。『Love Oh Love』は1973年のオリジナル・リリースとして扱われる盤です。
まとめ
『Love Oh Love』は、The Impressionsを経てソロへ進んだLeroy Hutsonの初期キャリアを示す1973年作です。Curtomらしいシカゴ・ソウルの空気の中で、歌とアレンジのバランスをじっくり聴かせる一枚として、Leroy Hutsonの入口にも、70年代ソウルの流れをたどる上でも重要な位置にある作品です。
トラックリスト
- A1 So In Love With You 2:58
- A2 Love Oh Love 3:48
- A3 When You Smile 4:21
- A4 Getting It On (Theme For The "Jay Johnson Affair") 3:59
- B1 Time Brings On A Change 4:45
- B2 I'll Be There, I'll Still Care 3:07
- B3 I'm In Love With You Girl 2:40
- B4 As Long As There's Love Around 3:31