Pilot - Second Flight (1975)
Pilot『Second Flight』(1975年、日本盤)
スコットランド出身のポップ・グループ、Pilotが1975年に出した作品の日本盤が、この『Second Flight』だ。Pilotは1973年、元Bay City RollersのDavid PatonとBilly Lyallを中心にエディンバラで結成され、Alan Parsonsとの関係でも知られる。派手に押し出すタイプではなく、メロディをきっちり積み上げる作りのバンドで、70年代半ばのソフト・ロック文脈の中でも、比較的コンパクトにまとまった楽曲で印象を残したグループである。
作品の位置づけ
1974年には「Magic」「January」「Call Me Round」「Just A Smile」といった曲がヒットしており、Pilotにとってこの時期はまさに代表曲がまとまって出た時期にあたる。『Second Flight』というタイトルが示す通り、バンドの初期活動を追ううえでの重要な一枚で、デビュー直後の勢いをそのまま捉えた時期の作品として見てよさそうだ。
この時代のPilotは、David Patonの歌とベース、Ian Bairnsonのギター、Stuart Toshのドラム、Billy Lyallや後のSteve Swindellsのキーボードが絡み合う編成で、アレンジの隙が少ない。Alan Parsonsが多くの楽曲に関わったことでも知られ、音の輪郭がはっきりした作りはこのバンドの特徴として語られることが多い。
サウンドの印象
実際に耳を通すと、Pilotの楽曲はコーラスの入り方と展開の整理がはっきりしていて、短い時間で曲の形が見えやすい。ギターが前面に出すぎず、鍵盤と歌が曲の骨格を作る場面が多いので、ロックの中でも歌もの寄りの聴き味である。派手な演奏で押し切るより、メロディの流れを崩さずに進めるタイプの作りだ。
「Magic」や「January」のような代表曲で知られるバンドだけに、メロディの分かりやすさはこの作品でも重要な要素になっている。70年代中盤の英国ポップ・ロックの中では、10ccやThe Sweetほどひねりを強く出すわけでもなく、The Alan Parsons Projectのようにコンセプト性へ寄せるわけでもない。その中間で、整ったポップ感を保っているところがPilotらしさと言えそうだ。
日本盤について
この盤は日本でEMIから出たもので、品番はEMS-80221。1975年のオリジナル期に日本でリリースされた盤で、後年の再発盤ではない。日本盤らしく、海外オリジナルの空気をそのまま受け取りつつ、日本市場向けに流通した一枚として位置づけられる。
Pilotというバンドを知る入口として
Pilotは、巨大なアルバム・アーティストというより、ヒット曲の印象が強いバンドである。だが、そのヒット曲の背後にある演奏やアレンジのまとまりを見ると、単なる一発屋的な印象だけでは収まらない。David Paton、Ian Bairnson、Stuart Toshらのプレイヤーとしての実力が、曲の中で自然に出てくる点が面白いところだ。
『Second Flight』は、そうしたPilotの初期像をつかむうえで分かりやすい作品だと思う。70年代英国ポップの中でも、メロディ重視の作りと整ったアンサンブルが前に出る一枚である。
トラックリスト
- A1 You're My No. 1
- A2 Love Is
- A3 Call Me Round
- A4 55º North 3º West
- A5 To You Alone
- A6 Do Me Good
- B1 Heard It All Before
- B2 Bad To Me
- B3 You're Devotion
- B4 January
- B5 Passion Piece
- B6 Dear Artist
関連動画
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- PILOT Your Devotion
- Break - Pilot - You're Devotion
- Pilot - Love Is
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