Sonic Youth - Goo (1990)
Sonic Youth『Goo』について
Sonic Youthの『Goo』は、1990年に発表されたアルバムで、バンドの代表作としてよく挙げられる1枚だ。NYのノーウェイヴ以後の実験精神を土台にしながら、ノイズの扱いと曲の輪郭をかなりはっきり両立させている作品で、Sonic Youthの中でも広く聴かれた時期の記録として見てよさそうだ。
この時点のSonic Youthは、Thurston Moore、Lee Ranaldo、Kim Gordon、Steve Shelleyの4人編成が軸になっている。初期の尖ったアプローチを保ちつつ、オルタナティブ・ロックやインディー・ロックの文脈の中で存在感を強めていた時期の作品でもある。
作品の位置づけ
『Goo』は、Sonic Youthが1980年代のアンダーグラウンドな実験性から、90年代のロック・シーンへと接続していく流れの中にある。大きな転機として語られることが多く、バンドの音がより整理され、楽曲単位で掴みやすくなっているのが特徴だ。とはいえ、ギターの変則的な鳴り方やノイズの入り方はしっかり残っていて、Sonic Youthらしさが薄まったというより、外に開いた印象の方が強い。
同時代のアメリカン・オルタナティブの中では、PixiesやDinosaur Jr.のようにギターの歪みを前面に出しつつ、メジャー・ロックの形式に寄せきらないバンドと並べて語られることが多い。Sonic Youthの場合は、そこに不規則なチューニングや音のぶつかり方が加わるので、単純な「聴きやすさ」だけでは片づかないところがある。
収録曲と知られる曲
『Goo』で特に知られているのは「Kool Thing」だ。ゲストとしてChuck Dが参加していることで知られ、当時のバンドの外向きの姿勢がよく見える曲になっている。ラジオや映像の文脈でも取り上げられやすく、アルバムの入口としても印象に残りやすい1曲だ。
ほかにも、アルバム全体としては曲ごとの輪郭がはっきりしていて、ノイズの層を押し出しながらも、ヴォーカルやリフの記憶しやすさがある。Sonic Youthの作品の中でも、断片的な実験だけでなく、曲として追いやすい場面が多いアルバムという印象になる。
サウンドの特徴
この作品では、ギターのチューニングや音色のずれが、単なる破壊ではなくリズムやフックの一部として使われている。Kim Gordonの低い声の入り方、Thurston MooreとLee Ranaldoのギターの重なり、Steve Shelleyの安定したドラムが、曲の骨格を保ちながら進んでいく構成だ。
実際に聴くと、音の密度は高いのに、各パートの役割が比較的わかりやすい。Sonic Youthの中では、初期の過激さだけを期待すると少し印象が違うかもしれないが、バンドの方法論がよりはっきり形になった時期としては見やすい。
リリース情報
- アーティスト: Sonic Youth
- タイトル: Goo
- オリジナルリリース年: 1990年
- 盤のリリース年: 1990年
- リリース国: Europe
- レーベル: DGC (7599-24297-1)
- ジャンル: Rock
- スタイル: Alternative Rock, Indie Rock
まとめ
『Goo』は、Sonic Youthが持っていた実験性を保ったまま、90年代のロックの中でより広い届き方をした作品として捉えやすい。ノイズ、リフ、歌、リズムのバランスがはっきりしていて、バンドの代表作として名前が挙がるのも自然な流れに見える。Sonic Youthの入口としても、彼らの転換点を示す記録としても、位置づけがわかりやすいアルバムだ。
トラックリスト
- A1 Dirty Boots 5:24
- A2 Tunic (Song For Karen) 6:17
- A3 Mary-Christ 3:08
- A4 Kool Thing 4:04
- A5 Mote 7:36
- B1 My Friend Goo 2:18
- B2 Disappearer 5:08
- B3 Mildred Pierce 2:12
- B4 Cinderella's Big Score 5:50
- B5 Scooter And Jinx 1:00
- B6 Titanium Exposé 6:26
関連動画
- Sonic Youth - Dirty Boots (Revised Audio)
- Sonic Youth - Tunic (Song For Karen)
- Sonic Youth - Mary-Christ
- Sonic Youth - Kool Thing
- Sonic Youth - Mote
- Sonic Youth - My Friend Goo
- Sonic Youth - Disappearer
- Sonic Youth - Mildred Pierce (Official Music Video)
- Sonic Youth - Cinderella's Big Score
- Sonic Youth - Scooter And Jinx
- Sonic Youth - Titanium Expose