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Djavan(ジャヴァン、1949年1月27日 - )は、ブラジル北東部アラゴアス州マセイオ出身のシンガーソングライター、ギタリスト、音楽プロデューサー。50年以上に及ぶキャリアの中で30作近くのアルバムを発表し、ラテン・グラミー賞を幾度も受賞しているブラジル現代ポピュラー音楽(MPB)界最高峰のマエストロである。
母親の影響で音楽に親しんだジャヴァンは、独学でアコースティック・ギターを習得。10代の頃からビートルズをはじめとする英米ポップスやボサノヴァに傾倒した。1973年に大都市リオデジャネイロへと移住し、ナイトクラブでの弾き語りやテレビ局TVグローボのドラマ主題歌を歌う下積み時代を過ごした。
1976年に発表したデビュー・アルバム『A Voz, o Violão, a Música de Djavan』はいきなり脚光を浴び、オープニングを飾った「Flor de Lis」はブラジル音楽史に残る大名曲として瞬く間に国民的な認知を獲得した。
ジャヴァンの音楽の最大の特徴は、サンバやボサノヴァ、そして故郷ノルデスチ(北東部)に古くから伝わるバイアォン、フォホー、マラカトゥといった土着的なポリリズムに、アメリカのモダン・ジャズやソウル、ファンクの洗練されたハーモニーを極めて高い次元で融合させた点にある。この特異な語法は「ジャヴァン・スタイル」と称賛されている。
難解なテンション・コードや複雑な転調を巧みに操りながら、一度聴けば誰もが口ずさめる親しみやすいポップ・メロディを紡ぎ出すソングライティングの才能は傑出している。さらに、アコースティック・ギターで刻まれる鋭くしなやかなシンコペーションのカッティングと、自由自在にリズムを跳躍するエモーショナルな歌唱が、唯一無二のグルーヴを生み出している。
1978年の2ndアルバム『Djavan』(通称『Cara de Índio』)では、名歌手マリア・ベターニアがタイトル曲としてカバーしブラジル女性歌手初のミリオンセラーを記録した「Álibi」や、躍動的なサンバ・ファンク「Serrado」を発表し、トップ・コンポーザーとしての評価を決定づけた。
1982年には米ロサンゼルス録音の傑作『Luz』をリリース。スティーヴィー・ワンダーが客演した大ヒット曲「Samurai」や、のちにマンハッタン・トランスファーが「Soul Food to Go」として世界的大ヒットを記録した「Sina」を世に送り出し、国際的な名声を不動のものとした。
その後も「Lilás」「Oceano」「Se」「Eu Te Devoro」など数多くのマスターピースを生み出し続けており、ブラジル国内にとどまらず、世界中のジャズ/ソウル/AORファンやミュージシャンから絶大な敬愛を集め続けている。